適応障害の治療には、ストレスを減らすように環境調整を行うこと、ストレスを減らした状況に適応できるようにすることの2点が非常に重要になります。
・ストレスを調整する
ストレスの元となっている原因など、ストレスの元を減らすことが基本になります。
人間関係がストレスであれば、転職や転校、部署異動などを願い出て、環境を変えながらストレスの元を軽減ないしは取り除き、自ら環境調整を行いましょう。
ストレス環境から自らを救い出すことができれば、何かあっても大丈夫だという自信を持つこともできます。
・ストレスを減らした状態に適応できるようにする
精神療法や心理療法が役立ちます。
ストレスに対して、自分がどのような考え方や行動パターンを持っているのか気がつくことで、そのパターン化した習慣を変えていくことができます。
また、認知行動療法も治療法の一つになります。
【薬物療法】
適応障害の症状が環境調整の妨げになっている場合や、環境調整を行った後にも適応障害の症状が改善せず、苦痛が続く場合には薬物療法が行われる場合もあります。
不安や不眠などの症状に対し、ベンゾジアゼピン系の薬(脳の興奮などを抑えることで、不安・緊張・不眠などを改善する薬)、うつ状態に対しては抗うつ薬を使用することもあります。
しかし、適応障害の治療は薬物療法のみでは改善が難しく、原因となっている環境の調整や、認知行動療法の治療が大変重要になります。
適応障害の治療には、体調を崩すきっかけとなったストレスを克服しようとしないことが大切です。
無理に環境に適応しようとせず、ストレスから離れることが症状改善の近道となることを覚えておきましょう。
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