デュタステリドはAGAに対しすぐれた治療効果を期待できる内服薬です。しかし市販では売っていないため正確な情報をつかみにくく、費用感が分からない人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事ではデュタステリドのジェネリック医薬品の価格帯や効果、注意点について解説していきます。これを読めばデュタステリドの有効性や必要なコストが分かるため、ぜひ最後まで読んでお役立てください。
デュタステリドのジェネリック医薬品(後発医薬品)はある?

デュタステリドそのものが実はジェネリック医薬品で、先発薬品であるザガーロの後発医薬品です。日本では沢井製薬や東和薬品、富士製薬などの製薬会社から、ザガーロジェネリックとしてデュタステリドが発売されています。
ジェネリック医薬品とは、先発医薬品(新薬)の特許が切れたあとに販売される後発医薬品のことです。先発医薬品と同じ有効成分を含むにも関わらず、低価格なのが特徴で、ジェネリック医薬品が先発医薬品と比較し開発研究費が少なく済むことが理由として挙げられます。
デュタステリドのジェネリック医薬品の費用

デュタステリドの費用は30日分で6,000~7,000円が相場です。価格としては高く感じるかもしれませんが、先発医薬品であるザガーロは30日分が10,500円で処方されているため、30~40%ほど安く購入できることになります。
デュタステリドとザガーロに含まれる有効成分は同じなので、治療代を安く抑えたい人はジェネリック医薬品であるデュタステリドを選ぶことをおすすめします。
デュタステリドのジェネリック医薬品の購入方法

デュタステリドは、病院やクリニックでしか購入できません。海外製のジェネリック医薬品であれば個人輸入も可能ですが、偽造品や粗悪品が送られてくるリスクや安全性の保証がないためおすすめできません。
また個人輸入した医薬品は、副作用によって治療が必要になった際に利用できる「医薬品副作用被害救済制度」も適応外となるため、医療費はすべて自己負担となります。個人輸入はメリットよりもリスクが大きいため医師から処方してもらいましょう。
そもそもデュタステリドとは?

デュタステリドとは、もともと前立腺肥大症の治療薬として開発された「アボルブ」という薬の主成分です。このアボルブがAGAにも効果があることが判明し、「ザカーロ」として再開発され、同成分の薬がAGA治療薬として用いられるようになりました。アボルブとザガーロは先発薬品で、デュタステリドのみジェネリック医薬品です。
デュタステリドは有効性が科学的に認められているため、日本皮膚科学会が公開している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」でも、成人男性のAGA治療に対してデュタステリド内服が推奨されています。
デュタステリドの効果

デュタステリドはAGAの原因となる男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」の生成に関与する「5αリダクターゼ」という酵素の働きを阻害します。5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、Ⅰ型は主に側頭部や後頭部含む全身の毛乳頭や前立腺に存在しますが、Ⅱ型は主に前頭部や頭頂部に多く存在する酵素です。
そのため、AGAに関与するのは主にⅡ型であると考えられています。同じ5αリダクターゼ阻害薬であるフィナステリドはⅡ型のみを阻害するのに対し、デュタステリドはⅠ型、Ⅱ型どちらも阻害する効果がある点が大きな特徴です。国際的な臨床試験において、デュタステリドは全毛髪数と毛直径の増加効果についてフィナステリドより優れた成績を示しています。
また、デュタステリド 0.5 mg/日を用いた、120 名の国内男性被験者を対象とした52週間の非ランダム化試験において、直径 30 μm 以上の非軟毛数、硬毛数、非軟毛直径が52週で各々13.5/㎠、15.2/㎠、6.5nm増加したことが報告されています。
参照:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版
デュタステリドの副作用

デュタステリドの副作用として、以下の症状が起こる可能性があります。
- 勃起不全や性欲減退、射精障害などの性機能障害
- 乳房障害
- 肝機能障害
- その他(気力の低下やうつ症状など)
国際臨床試験において、勃起不全は5.4%、性欲減退は3.3%、射精障害は3.3%の発症率です。また、デュタステリドの添付文書によると、1%未満の確立で乳房障害や抑うつ症状が出る可能性があります。そのほか、頻度不明ではありますが、肝機能障害も発症するかもしれません。
そのため、異常を感じた際はすぐに医師に相談しましょう。副作用については以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:デュタステリドの副作用は?効果や飲み方、注意点をわかりやすく解説
参照:日本皮膚科学会ガイドライン|男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
デュタステリド錠0.5mgZA「F」
デュタステリドを服用する際の注意点

デュタステリドを服用する際に注意することは以下の3つです。
- 禁忌事項を確認すること
- 薬の飲み合わせに注意すること
- 服用前に必ずクリニックで相談すること
それぞれ順番に解説していきます。
禁忌事項を確認すること
デュタステリドを服用する前に禁忌事項を確認しましょう。デュタステリドの禁忌とされるのは以下に該当する人です。
- アレルギー反応が出たことのある人
- 女性
- (16歳未満の)小児
- 重度の肝機能障害のある人
過去にデュタステリドを使用してアレルギー反応が出た人は服用を避けましょう。また、重度の肝機能障害がある人も、副作用が出てしまう可能性があるため服用を控えてください。
女性はデュタステリド服用の効果が立証されていないため、服用は推奨されていません。また、当院では16歳以上の男性には服用を推奨しています。
禁忌事項に該当するかどうか不安に感じる人は必ず医師に相談しましょう。
薬の飲み合わせに注意すること
デュタステリドを服用する際には飲み合わせにも注意しましょう。飲み合わせによっては薬の効果が薄れてしまったり、副作用が出やすくなったりする危険性があります。
例えば、CYP3A4阻害薬との飲み合わせには注意が必要です。CYP3A4阻害薬は経口投与された薬物を代謝するための酵素であるCYP3A4の働きを抑制する薬で、リトナビルやイトラコナゾール、ジルチアゼムなどが薬の例です。
これらの薬は、デュタステリドの血中濃度を変化させてしまう可能性があるため副作用の生じるリスクが高まります。CYP3A4阻害薬をはじめ、常用している薬がある場合は必ず医師に伝えましょう。
服用前に必ずクリニックで相談すること
デュタステリドを服用する前に必ずクリニックで相談しましょう。先ほど解説した禁忌や飲み合わせなどの判断は、一般の人には難しい部分ですので、医師の診察を受けたうえで治療を開始することをおすすめします。
また、医薬品の個人輸入は偽造品や粗悪品が送られてくる可能性もあるため、非常にリスクが高いです。しっかりと治療効果を得るには長期での服用が前提となる治療薬でもあるので、事前にクリニックで相談してから治療を始めてください。
デュタステリドに関するよくある質問

ここではザガーロジェネリックであるデュタステリドについてよくある質問をまとめました。気になっていることがあれば、ぜひ確認してください。
Q.デュタステリドは薬局で買える?
デュタステリドは病院やクリニックなどの医療機関からのみ処方されます。そのため処方箋が無い場合、薬局での購入はできません。
Q.デュタステリドは個人輸入できる?
適切な手続きをすれば個人輸入も可能です。しかし、海外輸入は偽造品や粗悪品が送られてくる可能性があり、安全性が保証されないためおすすめできません。
まとめ
デュタステリドはAGA治療薬として処方されるジェネリック医薬品です。先発医薬品であるザガーロと同じように、AGAの原因となる男性ホルモンの生成に関与する酵素の働きを阻害する効果が認められています。先発医薬品に比べて30~40%安く手に入れられるため、治療代を抑えたい人におすすめです。
日本では病院やAGA専門のクリニックで処方されているため、気になる人は医療機関にご相談ください。
どこの専門医に診てもらったらよいかわからない人にはDr.AGAクリニックがおすすめです。Dr.AGAクリニックはAGA治療を専門としており、これまで受診された人のうち99.5%が発毛を実感されています。
待合室含めて完全個室な空間なのでプライバシーを徹底的に守りながらご相談が可能です。またオンライン診療にも対応しているため、AGA治療が気になる方はお気軽にお問い合わせください。

Dr.AGAクリニック総院長 坂口海雲
H21 大阪市立大学医学部 卒業
H23 大阪市立大学循環器内科 入局
H23 ベルランド総合病院
H24 川崎病院 臨床助教
H25 大阪市立大学病院
H28 福島吉野スマイル内科・循環器内科 開院
R2 Dr.AGAクリニック 総院長就任
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