「ケトコナゾールはどのような効果があるのか」「どのような副作用や注意点があるのか」などが気になる方もいることでしょう。ケトコナゾールは主たる治療薬ではないものの、AGA治療に使われるケースがあります。
そこで本記事では、ケトコナゾールを安心して使えるよう、ケトコナゾールの効果や副作用、注意点について詳しく解説します。ケトコナゾールについて知り、AGA治療をより安心して受けたい方は、ぜひ参考にしてください。
ケトコナゾールとは?
ケトコナゾールは、「真菌(カビの仲間)」の働きを抑える「抗真菌薬」の塗り薬です。医療用医薬品としてのケトコナゾールは、先発品「ニゾラール」、後発品(ジェネリック)「ケトコナゾール」などが発売されています。
ケトコナゾールは真菌のかたちを作る膜(細胞膜)ができるのを防ぐことで、抗真菌作用を発揮します。似た成分の抗真菌薬はいくつかありますが、中でもケトコナゾールは皮膚にとどまりやすいのが特徴です。
また、ケトコナゾールの抗真菌効果は高く、さまざまな種類の真菌に有効です。
そのため脂漏性皮膚炎や水虫、皮膚カンジダ症などの治療に使用され、医療現場では幅広い年代、性別の患者さんに処方されています。
ケトコナゾールの効果
ケトコナゾールは、以下のような効果があるといわれています。
- 頭皮環境を悪化させる「脂漏性皮膚炎の改善効果」
- 薄毛の原因物質を作る酵素「5αリダクターゼ」阻害による「脱毛の抑制効果」
脂漏性皮膚炎は、頭皮や鼻、耳の後ろ、胸など、皮脂の分泌の多い部位によく表れる湿疹の一種です。女性よりは男性に多く、発症のピークは乳児期と40歳頃です。頭皮が脂漏性皮膚炎になると、フケがポロポロと落ちたりかゆみが出たりして頭皮状態が悪化し、脱毛や薄毛が進行しやすくなると考えられています。
また、ケトコナゾールには5αリダクターゼという酵素の働きを抑えることで、AGAの原因物質のひとつ「ジヒドロテストステロン」をできにくくする効果も期待できます。5αリダクターゼを直接抑えるプロペシア(フィナステリド)程は効かないものの、ケトコナゾールを他のAGA治療薬と併用することでより治療効果を高められる可能性があります。
日本皮膚科学会による「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」においても、「ケトコナゾールは男性型脱毛症に対して有用性を示す弱い根拠がある」とされています。
ただし、日本ではケトコナゾールは育毛剤としての認可を受けておらず、AGAに対してケトコナゾールをどの程度の期間使用するべきかの明確なガイドラインも定められていません。
2%ケトコナゾールローションの脱毛抑制効果を調べた調査では、脱毛の程度が高度10例、中等度7例から、治療6ヶ月後に高度1例、中等度12例、軽度4例に改善したとされています。使用してすぐは効かないものの、数か月使用することで効果が期待できます。
ケトコナゾールの副作用
ケトコナゾールにも副作用はあります。しかし、いずれの副作用も発生する確率は5%未満のため、心配しすぎる必要はありません。
ケトコナゾールの副作用には、以下のようなものがあります。
- 炎症
- しみる
- かぶれ
ケトコナゾールの副作用は、基本的に塗った場所にあらわれるため、飲み薬のように副作用が全身におよぶ心配はほとんどありません。順番に見ていきましょう。
炎症
ケトコナゾールが合わないと皮膚の炎症が起こり、赤みや痛み、むくみ、発疹などの出る可能性があります。
起こる確率は皮膚の赤みが0.1~5%未満、痛み、むくみ、発疹などは0.1%未満です。
しみる
人によっては、ケトコナゾールがしみて、刺激感や皮膚が熱くなったような感じを受ける可能性があります。
起こる確率は高くはなく、刺激感は0.1%~5%未満、皮膚が熱くなったような感じは0.1%未満です。
かぶれ
ケトコナゾールが合わないとかぶれ(接触皮膚炎)が起こり、じんましんのような症状やかゆみがあらわれます。
かぶれの程度が重い、全身に出るなどの場合は、かぶれを薬に対するアレルギーととらえ、「過敏症」とよぶこともあります。使用を始めてから皮膚状態やかゆみが悪化する場合は、医師への相談が必要です。
ケトコナゾールを使用する際の注意点
ケトコナゾールを使用する際の注意点は、以下のとおりです。
- 禁忌事項を確認すること
- 使用には医師の処方が必要
それぞれの注意点を順番に確認していきましょう。
禁忌事項を確認すること
薬の「禁忌」とは、「その薬を使ってはならない人」のことです。禁忌に該当する人が薬を使用すると、病状が悪化したり、作用や副作用が強く出たりして命に関わる可能性もあります。
ケトコナゾールの禁忌は、「ケトコナゾールの成分に対して過敏症の既往症のある患者」です。
ケトコナゾールで強いかぶれや副作用が出た経験がある人は医師に必ず伝え、他の薬や治療法を検討してもらいましょう。
使用には医師の処方が必要
ケトコナゾールは市販されていないため、ドラッグストアで気軽に購入することはできません。水虫の治療薬として市販されている抗真菌薬もありますが、市販薬の成分はケトコナゾールと異なります。
「抗真菌薬」といっても、成分ごとに細かな効果は異なります。AGA治療にケトコナゾールを使用したい場合は、医師の処方したものを使いましょう。
まとめ
ケトコナゾールは、真菌(カビの仲間)の働きを抑えて脂漏性皮膚炎による頭皮環境の改善や、脱毛の原因となる酵素「5αリダクターゼ」の働きを抑えます。
ケトコナゾールの効果と副作用は、以下のとおりです。
効果 | ・脂漏性皮膚炎の治療による頭皮環境の改善 ・酵素「5αリダクターゼ阻害」による脱毛抑制 |
副作用 | ・皮膚の炎症 ・しみる ・かぶれ |
ケトコナゾール単独でAGA治療を行うケースはほぼありませんが、他の治療薬と併用することでよりAGAの治療効果を高められます。副作用が出る確率は高くはありませんが、継続が難しい場合は医師にご相談ください。
「Dr.AGAクリニック」では、一人ひとりのニーズに合わせたAGA治療を行っております。希望する治療の内容や効果に合わせて、初月980円からスタートできる分かりやすい料金プランを用意しております。
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