牽引性脱毛症治療

このページでは、牽引性脱毛症の症状や主な原因を解説し、Dr.AGAクリニックで行っている「牽引性脱毛症治療」の方法をご紹介します。

牽引性脱毛症とは

牽引性(けんいんせい)脱毛症とは、髪の毛を強く結び続けた結果、生え際や分け目から髪の毛が薄くなる症状を指します。

長期間髪が同じ方向に引っ張られることで頭皮に負担がかかり、血行不良を起こして薄毛が進行します。女性に多く見られる脱毛症です。

牽引性脱毛症の主な症状

牽引性脱毛症は段階的に進行し、初期段階では髪の生え際や分け目が徐々に後退し始め、進行するにつれて薄毛部分が拡大していきます。

脱毛が起こりやすい部位には一定の傾向があり、前頭部の生え際、特にこめかみ部分が最も影響を受けやすく、頭頂部の分け目、耳周りや側頭部、そして後頭部にも症状が現れることがあります。

また、脱毛以外にも頭皮に様々な不快症状が現れることが多く、頭皮の痛みや圧痛、炎症による赤み、かゆみ、頭皮の緊張感などを訴える患者が少なくありません。また、髪質自体にも変化が生じ、髪の毛が細くなったり、切れ毛が増加したり、髪の光沢が失われたりすることもあります。

牽引性脱毛症の主な原因

牽引性脱毛症の主な原因は、日常的なヘアスタイルや髪の扱い方にあります。

ヘアスタイルによる原因

きつく結んだポニーテールや三つ編み、お団子ヘア、コーンロウやブレイドなどの編み込みスタイルが最も一般的な原因となります。

これらのスタイルは髪の根元に持続的な張力をかけ続けるため、毛根に負担をかけます。特に、同じ位置で髪を分けたり結んだりする習慣があると、その部分に集中的に負荷がかかります。

ヘアアクセサリーの使用

きついヘアゴムやヘアピン、カチューシャ、ヘアバンドなどを長時間使用することで、髪と頭皮に圧迫や牽引力が加わります。特に金属製のピンや締め付けの強いゴムは、髪を切断したり毛根を傷つけたりするリスクが高くなります。

ヘアエクステンションやウィーブ

付け毛や編み込み式のエクステンションは、自然な髪に重量と張力を加えるため、長期間の使用により毛根に過度な負担をかけます。特に重いエクステンションや、きつく編み込まれたものは高いリスクを伴います。

不適切なヘアケア習慣

濡れた髪をきつく結ぶ、ブラッシング時に過度な力を加える、化学的処理(パーマやカラーリング)と物理的牽引を組み合わせるなどの習慣も、髪と毛根に損傷を与える要因となります。

Dr.AGAクリニックの牽引性脱毛症治療

Dr.AGAクリニックの牽引性脱毛症治療では、原因の解消と新たに発毛を促すミノキシジルローションが柱となります。

※薄毛の原因は複数の要因が関係している場合があります。 FAGAや円形脱毛症など他の疾患との鑑別のため、専門医の診察が重要です。

原因の解消

牽引性脱毛症治療の第一歩は、髪に張力をかけている原因を完全に取り除くことです。

きつく結ぶヘアスタイルを避け、髪を自然に下ろした状態で過ごす時間を増やします。ヘアエクステンションやウィーブを使用している場合は、一時的に取り外すことが推奨されます。

また、きついヘアゴムや金属製のヘアピンの使用を中止し、髪に優しい素材のアクセサリーに変更します。

ミノキシジルローション

  • 有効成分:ミノキシジル
  • 効果:壮年性脱毛症における発毛、育毛および脱毛(抜け毛)の進行予防
  • 使用方法:1日1回2mlを夜に清潔な患部へ塗布
  • 副作用:皮膚(頭皮の発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ、使用部位の熱感等)/精神神経系(頭痛、気が遠くなる、めまい)/循環器(胸の痛み、心拍が速くなる)/代謝系(原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみ)など

詳しくは当院の「ミノキシジルローションによる治療」をあわせてご覧ください。

牽引性脱毛症についてよくあるQ&A

仕事でどうしても髪をまとめなければいけません。治療中はどうすればいいですか?

職業上、髪をまとめる必要がある方には、以下のような工夫をお勧めします。

  • ローポニーテール:耳より下の位置でゆるく結ぶ
  • サイドアップ:毎日結ぶ位置を変える
  • ヘアクリップ使用:ゴムではなく大きめのクリップでまとめる
  • シュシュ活用:柔らかい素材で髪への負担を軽減
  • 休憩時間の解放:可能な限り髪を下ろす時間を作る

妊娠中・授乳中でも治療可能でしょうか?

服用をお勧めできないお薬もございますが、妊娠中・授乳中の方でも可能な治療方法をご提案いたします。

白髪隠しのために分け目をいつも同じにしています。これも原因になりますか?

はい、同じ分け目を長期間続けることは牽引性脱毛症の原因となります。白髪が気になる方には以下の対策をお勧めします。

白髪染めの検討:根本的な白髪対策で分け目への依存を減らす

分け目を定期的に変える:週単位で左右を変更

ジグザグ分け:まっすぐではなくジグザグに分ける

前髪の活用:分け目を隠すスタイルに変更