女性の薄毛治療薬パントガールとは?成分や効果について解説

パントガールとは

パントガールとは、ドイツの製薬会社のメルツ社(Merz Pharma GmbH & Co. KGaA)で開発された女性の薄毛治療薬です。内服薬タイプで緑と白のカプセルであるのが特徴です。

パントガールの主成分

パントガールの主成分は、以下の表の通りです。

成分名作用
パントテン酸カルシウム(ビタミンB5)髪の毛・皮膚・神経組織を正常に保つ作用があります。また副腎皮質ホルモンの合成を促すため、ストレスによる脱毛の抑制も期待できます。
チアミン(ビタミンB1)糖の代謝を促進してエネルギーを作り、細胞の血液循環を改善します。髪の成長には多くのエネルギーが必要であり、ビタミンB1が不足するとエネルギーの生産力が落ち、結果として育毛効果も低下します。
薬用酵母髪の代謝に必要なビタミン、必須アミノ酸、ミネラル、微量元素、酵素を豊富に含みます。
L-シスチン髪のタンパク質構造を強化し、毛髪の弾力性と健康を維持するのに重要な役割を果たします。
ケラチン髪や爪の主成分となるタンパク質で、髪にハリ・コシを与えます。
パラアミノ安息香酸毛髪の老化を予防し、細胞分裂を促進することで、健康的な髪の成長を支援します。

パントガールの効果

パントガールの効果は、びまん性脱毛症の改善です。 パントガールは、毛母細胞を刺激して活発な細胞分裂を促すことで、ヘアサイクルを退行期(髪の成長が停止して毛根が萎縮する移行期間)や休止期(古い髪が抜け落ち、次の成長期への準備期間)から成長期(髪が伸びる時期)へと戻します。

実際に、72名のびまん性脱毛症患者を対象に行った臨床盲検試験(パントテン酸カルシウム、チアミン、L-シスチン、薬用酵母の有効成分を配合した製品を投与)では、服用後4ヶ月で成長期にある毛髪の数(成長期毛髪率)が増加したことが示され、髪質改善が確認されました。 また、びまん性脱毛症患者1,194名を対象にしたトーマス・バーグナー氏による多施設共同観察研究(パントテン酸カルシウム、チアミン、L-シスチン、薬用酵母の有効成分を配合した製品を投与)では、服用後3〜6ヶ月で、脱毛症に対する治療効果は症例の87〜90%となり、医師と患者によって「良好」または「非常に良好」と評価されました。この治療により、1日の脱毛本数は正常なレベルに減少しました。 こうした臨床研究結果を含む、合計1600 人以上の患者を対象とした 11 件の科学的研究のメタ分析の結果から、パントガールはびまん性脱毛症に対する治療の有効性が証明されています。

パントガールの服用方法

水またはぬるま湯で、1日3カプセル(朝・昼・夕食後に1回1カプセル)を服用してください。熱に弱い成分が含まれるため、白湯で服用することは避けてください。

パントガールの副作用

パントガールは、ビタミンB群やタンパク質を主成分としており、重篤な副作用の報告はありません。 ただし、ごく稀に軽度の頭痛・腹痛・下痢・めまい・動悸・胸やけが起きる可能性があります。

パントガールを使用してはいけない方

パントガールは、「同じ成分や同じ効果の薬等を服用している方」「含有成分に対しアレルギーのある方」「妊娠中・授乳中の方」「未成年の方」は使用しないでください。また、スルホンアミド系の薬には、主成分であるパントテン酸カルシウムの吸収を妨げる効果があるので、併用を控えるようにしてください。

安易なパントガールの個人輸入は危険!AGAクリニックで正規品の処方を受けましょう

パントガールを購入する際、価格の安さから個人輸入を考える方もいますが、偽造品や粗悪品が届く可能性もあり、医師でも製造元の確認が難しいほどに見極めは困難です。 また、日本には医薬品が原因で重い副作用が発生した場合に給付金の申請が行える「医薬品副作用救済制度」がありますが、個人輸入した薬による副作用は対象外となってしまいます。 個人輸入薬を服用した方が、不安を感じて当院を訪れるケースも出てきています。本来であれば負わなくてよいリスクなので、専門の医療機関で安全性が確認されているパントガールの処方を受けることをおすすめします。

なお、当院では独自に開発した内服タイプのサプリメント「プラレディ」に、パントガールの主成分であるパントテン酸カルシウム(ビタミンB5)とケラチンを配合しています。また、その他にも、コロストラム、馬プラセンタを配合しており、毛髪の成長促進や頭皮環境の改善、育毛をサポートする効果が期待できます。

Dr.AGAクリニックではLINEでお問い合わせ・即簡単予約が可能です。専門的なアドバイスをもとに、安心できる最適な方法でFAGA治療に取り組まれることを、ぜひご検討ください。