
頭皮ニキビ・頭皮かさぶたとは?
頭皮ニキビについて
頭皮ニキビは、頭皮の毛穴に皮脂や角質が詰まり、アクネ菌が繁殖することで起こる炎症性疾患です。顔のニキビと同じメカニズムで発生しますが、頭皮は皮脂腺が多く、髪に覆われているため蒸れやすい環境にあるという特徴があります。
頭皮かさぶたについて
頭皮かさぶたは、以下のような原因で形成されます:
- 頭皮湿疹・皮膚炎の治癒過程で生じる自然なかさぶた
- 頭皮ニキビが潰れた後に形成されるかさぶた
- 過度な掻きむしりによる傷からできるかさぶた
- 乾燥による頭皮の荒れから生じるかさぶた
共通する主な症状
- 頭皮ニキビ:赤い膨らみや膿を持った吹き出物、かゆみや痛み
- 頭皮かさぶた:茶色や黄色っぽいかさぶた、剥がれやすい皮膚片
- 両方に共通:触ると痛みを感じる、炎症後の色素沈着
FAGAと女性の頭皮ニキビ・頭皮かさぶたに共通する原因
1. ホルモンバランスの乱れ
FAGAにはホルモンバランスや遺伝的要因が大きく関係していると考えられており、女性ホルモンが優勢な女性でも、男性ホルモンの影響を受けて発症することが多いです。
一方の女性の頭皮ニキビ・頭皮かさぶたも、男性ホルモンの影響を強く受けます。アンドロゲンは皮脂腺を刺激し、皮脂分泌を増加させるため、毛穴詰まりや炎症を起こしやすくなります。
つまり、これらの症状はすべてホルモンバランスの乱れが根本的な原因となっているのです。
2. 皮脂分泌と頭皮環境の変化
FAGAを発症すると頭皮の皮脂分泌バランスが変化することがあります:
- 男性ホルモンの影響による皮脂腺の活性化
- 毛髪の細小化に伴う頭皮環境の変化
- ヘアサイクルの乱れによる皮脂バランスの崩れ
過剰な皮脂は毛穴を詰まらせてニキビの原因となり、一方で頭皮の乾燥部位では炎症やかさぶた形成の要因となります。
3. 炎症サイクルの形成
FAGAが進行すると、頭皮の血行不良や慢性的な炎症が起こりやすくなります:
- 頭皮のターンオーバーが乱れる
- 毛穴に古い角質が蓄積しやすくなる
- 細菌の繁殖しやすい環境が形成される
- 炎症→かさぶた形成→掻きむしり→さらなる炎症という悪循環
結果として、ニキビやかさぶたができやすい頭皮状態となってしまいます。
年代別の特徴と注意点
20代〜30代前半
この年代では、ストレスや生活習慣の乱れによるホルモンバランスの変化が主な要因です。仕事や育児のストレス、不規則な生活により、頭皮ニキビ・かさぶたとともに髪のボリュームダウンを感じ始める方が多くいらっしゃいます。
30代後半〜40代
女性ホルモンの緩やかな減少が始まる時期です。プレ更年期症状として、頭皮トラブル(ニキビ・かさぶた)の増加と同時に、髪の分け目が目立つようになったり、全体的なボリューム不足を感じたりする方が増えます。
50代以降
更年期以降は女性ホルモンの急激な減少により、FAGAが本格化する時期です。同時に、頭皮の乾燥とオイリーゾーンの混在により、ニキビ・かさぶた・炎症などの複雑な頭皮トラブルを抱える方が多くなります。
悪循環を断ち切るために
頭皮ニキビや頭皮かさぶたがあると、多くの方が以下のような行動を取りがちです:
- 患部を頻繁に触る・掻きむしる
- かさぶたを無理に剥がしてしまう
- 刺激の強いシャンプーで過度に洗浄する
- ニキビを潰してしまう
しかし、これらの行動は頭皮の炎症を悪化させ、新たなかさぶた形成や、さらなる抜け毛・薄毛の進行を招く可能性があります。
適切なセルフケア方法
正しい方法でシャンプーする
頭皮ニキビや頭皮かさぶたをケアするには、正しい方法でシャンプーをすることが大切です。
主に注意する点は、以下の6つです。
- 洗髪前にブラッシングをする
- ぬるま湯で予洗いをする
- シャンプーを泡立ててから使用する
- 指の腹を使ってやさしく洗う
- シャンプーをしっかり洗い流す
- 洗髪後はすぐに乾かす
なお、当院のヘアケア改善相談サービスでは、髪や頭皮にやさしいシャンプー・トリートメントの選び方や使い方、髪や頭皮にダメージの少ないドライヤー方法、ミノキシジルの浸透を助ける頭皮マッサージ方法など、FAGAに関係するヘアケア改善について重要な知識をお伝えしております。
食生活の見直し
脂っこい食事や甘いものの摂りすぎは控え、食事の時間もできるだけ同じリズムに整えましょう。
また、飲酒や喫煙もほどほどにしましょう。
なお、当院の食事改善相談サービスでは、薄毛改善を助ける食べ物・栄養素、薄毛の進行につながる食べ物・飲酒・喫煙など、FAGAに関係する食事改善について重要な知識をお伝えしております。とくに女性に不足しがちな鉄分や亜鉛などの栄養素についても詳しくアドバイスいたします。
ストレスを発散させる
現代社会でストレスをゼロにすることは難しいですが、少しでもストレスの影響を解消するために、趣味や運動などで適度なストレス発散を心掛けましょう。
ウォーキングなどの有酸素運動はストレス解消もできるうえに、皮脂のもとになる中性脂肪も消費できるため効果的です。
なお、当院の運動改善相談サービスでは、薄毛・抜け毛予防におすすめの運動など、FAGAに関係する運動改善について重要な知識をお伝えしております。
十分な睡眠をとる
毎日の就寝時間と起床時間をなるべく揃えて、十分な睡眠時間を心掛けましょう。毎日同じ時間に起きて日光を浴びると体内時計が整い、睡眠の質も上がります。
規則正しい生活リズムにすることでホルモンバランスの乱れも落ち着き、皮脂量が安定します。
なお、当院の睡眠改善相談サービスでは、寝不足と薄毛の関係、薄毛・抜け毛対策として睡眠の質を高めるポイントなど、FAGAに関係する睡眠改善について重要な知識をお伝えしております。
適切な受診先について
頭皮ニキビ・頭皮かさぶたが治らない場合は、まず皮膚科へ
上記の方法を試しても頭皮ニキビや頭皮かさぶたが治らない場合は、脂漏性皮膚炎などの可能性が考えられます。
まずは皮膚科を受診して、症状に合わせた正しい治療を受けましょう。
- 炎症の状態に応じた外用薬の処方
- 必要に応じた内服薬の処方
- 適切なスキンケア指導
- 重症例に対する専門的治療
- かさぶたの適切な処置方法の指導
皮膚科医は皮膚・頭皮の炎症に関する専門知識を持っており、頭皮ニキビや頭皮かさぶたの根本的な治療を適切に行うことができます。
薄毛・抜け毛の症状も併発している場合は当院へご相談ください
頭皮ニキビ・かさぶただけでなく、以下のような薄毛や抜け毛も発生している場合は、男性ホルモンの影響でFAGAを発症している可能性がありますので、当院の無料カウンセリングでご相談いただくことをおすすめいたします。
- 髪全体のボリュームダウン
- 分け目が目立つようになった
- 髪が細くなった、コシがなくなった
- 抜け毛の量が明らかに増えた
- 生え際や頭頂部の薄毛が気になる
当院では男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)を減らす作用が期待できるFAGA治療薬として、以下の2種類があります。
・アルダクトン
アルダクトンは、男性ホルモン受容体への結合を阻害し、また薄毛の主な原因物質である「ジヒドロテストステロン(DHT)」の産生も抑制することで、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスを調整し、FAGAの進行抑制効果が期待できます。
・スピロノラクトン
スピロノラクトンは、男性ホルモン受容体への結合を阻害し、また薄毛の主な原因物質である「ジヒドロテストステロン(DHT)」の産生も抑制することで、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスを調整し、FAGAの進行抑制効果が期待できます。
それぞれの詳細については、当院の以下のページに詳しい記載があります。合わせてご覧ください。