壮年性脱毛症とは。原因や症状、改善方法

女性の壮年性脱毛症とは

壮年性脱毛症は、成人期以降に発症する進行性の脱毛症です。

性別によって症状の現れ方や進行パターンが異なり、女性ではFAGAとして分類されます。

男性の壮年性脱毛症が前頭部や頭頂部を中心にM字型やO字型の脱毛パターンを示すのに対し、女性の場合は頭頂部全体が徐々に薄くなり、前頭部の生え際は比較的保たれるのが特徴です。

20代から発症することもありますが、40代以降や閉経期に症状が顕著になることが多く見られます。男性の場合は20-30代での発症が多いのに対し、女性は更年期以降に進行が加速することが特徴的です。

壮年性脱毛症のセルフチェック

薄毛や抜け毛が気になる方は、壮年性脱毛症のセルフチェックがオススメです。次の項目の中で自分に当てはまるものがある場合、壮年性脱毛症である可能性があります。

  • 両親の親族に薄毛の方がいる
  • 髪が細くなってきている
  • 髪のコシがなくなってきている
  • 額の面積が広くなったと感じる
  • 頭頂部の髪が薄くなったと感じる
  • 額と頭頂部の両方が薄くなったと感じる
  • 抜け毛が増えている
  • 栄養バランスが偏っている
  • 毎日飲酒する(休肝日がほとんどない)
  • 十分な睡眠時間(7時間程度)を確保できない
  • 喫煙している
  • ストレスが溜まっている
  • 頭皮や髪のケアをしていない

また、実際に自分で髪をチェックする方法として、次の3つを試してみてください。

  1. 鏡を使って頭頂部と額の髪と頭皮の状態を確認する
  2. 定期的に写真を撮り比較する
  3. 抜け毛の本数を数える

鏡を用意して髪をチェックすると、薄毛の進行具合を確認できます。髪の分け目や額の生え際、頭皮に炎症がないかも観察しておきましょう。

毎日のチェックでわかりにくい場合、定期的に写真を撮って比較するのも有効な手段です。

また、髪は1日に50本~100本程度抜け落ちます。起床時の枕や入浴後の排水口などで抜け毛の量を観察すると、壮年性脱毛症の進行具合が把握できるためおすすめです。

女性の壮年性脱毛症の主な原因

ホルモンバランスの影響

女性の壮年性脱毛症の主な原因の一つは、ホルモンバランスの変化です。特に更年期に向かって減少していく女性ホルモン「エストロゲン」の低下が大きく影響します。エストロゲンの減少により、相対的に男性ホルモンの影響が強まることで、髪の毛が細くなり、成長サイクルも短くなっていきます。

また、妊娠・出産後や甲状腺機能の変化によるホルモンバランスの乱れも、脱毛を引き起こす要因となります。男性の壮年性脱毛症が主にジヒドロテストステロン(DHT)の影響を受けるのに対し、女性の場合は複数のホルモンが複雑に関連し合っているのが特徴です。

遺伝的要因

壮年性脱毛症は遺伝的要因が関与していることが多く、家族や親族に同じ症状を持つ人がいる場合、その影響を受ける可能性があります。

遺伝的要因についてさらに詳しく知りたい場合は、「母親が薄毛の場合、娘に遺伝しますか?」をご覧ください。

生活習慣

食生活の乱れや睡眠不足、過度なストレスなどの生活習慣も薄毛に大きく影響を与える問題です。不規則な食事や偏った栄養バランスは髪の健康を損ね、睡眠不足は成長ホルモンの分泌を低下させます。また、ストレスはホルモンバランスや血流に悪影響を与え、薄毛の進行を加速させる要因となります。

生活習慣が薄毛に与える影響についてさらに詳しく知りたい場合は、「女性に多い薄毛・脱毛症の原因」をご覧ください。 

女性の壮年性脱毛症の進行パターン(ルードウィッヒ分類)

壮年性脱毛症は進行性の病気で、放置すると症状が悪化します。女性の場合、その進行は「ルードウィッヒ分類」によって以下の3段階に分けられます。

I型:最初の兆候は、頭頂部の分け目付近から始まることが多いです。髪を分けたときに、以前より分け目の幅が広がっていることに気づくかもしれません。また、髪全体のボリュームが減少し始め、シャンプーやスタイリング時に髪が細くなったと感じることもあります。しかし、この段階では一般的に他人から気づかれることは少なく、本人も「髪が少し減った」程度にしか感じないことが多いです。

II型: 頭頂部全体の毛髪密度が目に見えて低下してきます。分け目の幅がさらに広がり、頭皮が透けて見えるようになります。髪の毛自体も細く、柔らかくなり、まとめ髪をしたときのボリューム不足を感じやすくなります。この段階では、鏡で見たときに明らかな変化を感じ、ヘアスタイリングに工夫が必要になってくることもあります。

III型: 頭頂部の脱毛が顕著になります。頭皮が明確に透けて見える状態となり、ヘアスタイリングでもカバーが難しくなってきます。ただし、女性の壮年性脱毛症の特徴として、前頭部の生え際は比較的保たれます。これは、男性型脱毛症でよく見られるM字型の後退とは異なる特徴です。

自宅でできる女性の壮年性脱毛症対策

頭皮ケアの見直し

女性の壮年性脱毛症を防ぐには、頭皮の健康を保つことが大切です。シャンプーやコンディショナーはDr.AGAクリニックオリジナルの「Dシャンプー」や「Dトリートメント」など、頭皮に優しい成分を選ぶことも薄毛の予防につながります。さらに、頭皮の保湿やマッサージを取り入れることで、血行が促進され、健康的な毛髪の成長をサポートできます。

頭皮ケアの見直しについてさらに詳しく知りたい場合は、「女性の薄毛・脱毛症を予防・改善するためのアプローチ」をご覧ください。 

生活習慣の見直し 

薄毛の進行を防ぐには、日々の生活習慣や環境を見直し、毛髪が健康に育つための土台を作ることが大切です。血行を促進する運動習慣を身につけ、健康的な食事を摂ることで、血流を改善し新陳代謝を高めるだけでなく、薄毛のリスクを軽減できます。  

薄毛を防ぐための対策についてさらに詳しく知りたい場合は、「女性の薄毛・脱毛症を予防・改善するためのアプローチ」(女性の薄毛の対策と改善方法>##生活習慣の見直し)をご覧ください。     

Dr.AGAクリニックで女性の壮年性脱毛症治療

壮年性脱毛症は進行性であり、自己ケアでは改善が難しい場合が少なくありません。お悩みの方は、まず Dr.AGAクリニックの無料カウンセリングをご予約ください。マイクロスコープで頭皮の状態を確認したうえで、医師の問診も行い、症状や治療の方向性についてご説明いたします。また、すぐに治療開始もできますが、無理な勧誘は一切致しませんのでご安心ください。

Dr.AGAクリニックでは、患者様一人ひとりに合わせた治療計画を提供しています。  

女性の壮年性脱毛症治療においては、ホルモンバランスを整えて女性ホルモンの減少を補い、髪の成長を促すことに重点を置いた治療メニューをご用意しております。

女性の薄毛に特化した治療について詳しく知りたい方は、「Dr.AGAクリニックで使用されるFAGAの薬の種類と治療法」をご覧ください。