AGA

AGAは発症したら終わり?完治した人はいる?|薄毛治療専門クリニックが解説

AGA

AGAは日本人男性の3人に1人は発症すると言われており、20代での発症率は約10%で、その割合は年齢を重ねるごとに上昇し、50代では40%以上の人がAGAを発症するといった統計データがあります。

ではAGAが発症した場合には完治することはあるのでしょうか。これまで多くの方々の薄毛治療を行ってきた、薄毛治療専門クリニックの「Dr.AGAクリニック」がその疑問にお答えします。

AGA治療の効果と期間

AGAとは

AGAは「Androgenetic Alopecia」の略称で、日本語では男性型脱毛症と呼びます。「Androgenetic Alopecia」を直訳すると「男性ホルモンによる脱毛症」となりますが、この名が示す通りAGAは男性ホルモンが大きく関わっている脱毛症です。

AGAが発症するメカニズムには、毛根の一番深い部分にある毛包の毛乳頭細胞や毛母細胞に存在する「5αリダクターゼ(5α還元酵素)」が大きく関わっています。5αリダクターゼは、男性ホルモンである「テストステロン」を、「ジヒドロテストステロン(DHT)」と呼ばれる男性ホルモンに変換する働きを持っています。これによって生成されたジヒドロテストステロンは、毛母細胞の分裂を抑制してAGAを引き起こします。

本来、テストステロンは筋肉や骨を作ったり、精子を生成したりといった重要な役割を担っている大切な男性ホルモンです。また、5αリダクターゼは男性ホルモンの働きを補助する重要な役割を担っている酵素です。両者とも健康な体を作るために不可欠な存在ですが、髪の毛にとってはマイナスに機能することがあります。またテストステロンや5αリダクターゼは誰しもが体内に持ち合わせていますが、AGAになる人とならない人がいるのは、遺伝的に影響を受けやすい体質が引き継がれてしまうためです。

AGA治療の効果

AGA治療では、まず発症の原因物質である「ジヒドロテストステロン」を抑制するために、プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)といった内服薬を投与します。これらの薬には「5αリダクターゼ」と「テストステロン」が結合するのを阻害する働きがあり、AGAが発症・進行する原因である「ジヒドロテストステロン」の生成を抑制することで、AGAの進行を抑制することが可能です。

また進行がすでに進んでいる場合には、薄くなってしまった箇所へ発毛を促進するためミノキシジルを用います。ミノキシジルは血管を拡張し血流を良くすることで、髪の毛に必要な栄養が行き渡りやすい状態を作り発毛を促す薬です。ミノキシジルには内服薬と外用薬があり、症状によってどちらか一方、またはその両方を使用します。

当院も含めてほとんどのAGAクリニックではこの治療方法がベーシックで、治療の結果には個人差もありますが、大多数の人は適切な治療を行うことで薄毛の進行を抑制し、髪の毛のボリュームを増やすことが可能です。当院では99.5%の患者様に発毛効果を実感して頂いております。

AGA治療開始から効果が現れるまでの期間

AGA治療において抜け毛の減少や毛量の変化などの効果を実感するまでには、およそ6ヵ月~1年の期間を要します。効果には個人差がありますので、早い方であれば3ヵ月ほどで発毛効果を実感されるケースもあります。

ミノキシジルの内服薬は高い発毛効果が期待できますが、髪の毛が成長するためには時間がかかりますので、服用をはじめてすぐに効果が現れるものではありません。またAGA治療を開始して最初の1~2ヵ月ほどは初期脱毛と呼ばれる副作用によって抜け毛が増えてしまいます。

これは薬の効果によって新しく生え始めてきた太くて強い健康な毛によって、元々生えていたAGAの状態の細くて弱い毛が押し出されるように抜けてしまうためです。この初期脱毛が終わると太くて強い健康な毛がだんだんと長く成長し、その後数カ月の期間を経て髪の毛のボリュームの変化を感じられます。

初期脱毛を不安に感じる方も多いですが、初期脱毛を恐れて服用を中止してしまうとせっかくの治療も水の泡となってしまいます。初期脱毛はこれまでの髪の毛が、健康な状態に生まれ変わるための必要な期間ですので、気にし過ぎずに治療を進めることが大切です。

AGAは自然に治る?完治はある?

結論から申し上げますと現在の医学においてAGAを完治させることは不可能です。またAGAは進行型の病気になりますので、何もせずに自然に改善されることもないでしょう。もし薄毛が何もせず自然に改善されたというケースがあれば、それはAGAではなく他の脱毛症である可能性が高いです。

AGAを発症した場合に適切な治療を行うと「進行を遅らせる」「髪の毛を生やす」といったことはできますが、AGAの原因となる男性ホルモンそのものを無くすことや、AGAの影響を受けやすい遺伝的な体質そのものを変えることはできません。

AGA治療の目的は完治ではなく、薄くなった髪の毛を生やすことと、その状態を維持することにあります。長期的に自分の髪の毛を維持したいのであればAGA治療がオススメですが、短期的な見た目の改善を目的とする方は増毛やカツラといった手段を選択した方がいいでしょう。

AGA治療をやめるとどうなる

前述の通りAGAは完治させることが出来ませんので、治療をやめると薄毛が進行し徐々に症状が悪化してしまう可能性が極めて高いです。

どのぐらいの期間で再び薄くなるのかは個人差が非常に大きいため一概には言えませんが、AGAになりやすい体質そのものは変わりありませんので、持病などの影響で薬の服用が出来なくなってしまった場合や、生活のサイクルなどが変わり薄毛になっても許容できるようになった場合などを除き、治療は継続することが必要です。

AGA治療は「進行を遅らせる」「髪の毛を生やす」ことを目的としておりますが、薄くなった髪の毛がある程度生え揃った場合には、医師と相談の上で「髪の毛を生やす」ミノキシジルの服用を止めることも可能です。ゆくゆく進行を遅らせる維持の薬だけに減らすことができれば、金銭的な負担や身体への負担も減らすことができます。

しかし全ての治療を中断しまた薄毛が進行してしまった後では、また「髪の毛を生やす」作業が必要になりますので、治療再開時の金銭的、身体的負担が大きくなってしまいます。AGA治療を行う際には長期的な視野で考え、「何歳まで髪の毛を維持したいか」などご自身の中でのゴールを設定し、無理のない範囲で治療を続けていけるように医師と相談しながら治療をはじめていきましょう。

AGA治療で後悔しないために

AGAには完治がなく髪の毛を維持し続けたい限りは治療を続けていく必要があり、とても長期的に向き合っていく必要があります。AGA治療を開始した後に後悔しないよう、次のような点に注意しましょう。

AGAは進行性なので早期治療を行う

薄毛の悩みはとてもセンシティブな問題ですので、医療機関を受診することにためらいがある方も多いかもしれません。しかしAGAは進行性ですので、ためらっているうちにも症状はどんどん進行し悪化してしまいます。

実際に当院を受診される方も、薄毛の症状を自覚してから何ヵ月や何年も放置し、地肌の露出が目立つほどにまで薄毛が進行してしまった方がとても多くいらっしゃいます。しかし進行が進んだ状態では、回復(発毛を促進し元の状態に近づく)までに要する時間も長くなり、治療費が嵩むだけでなく、治療を行っても十分な回復が見込めなくなってしまう可能性もあります。

AGAが発症してから早い段階で治療を行うと、治療費を抑えることができるだけでなく、AGAを発症する以前とほぼ変わらない見た目に改善することも可能です。

「若いからまだ大丈夫だろう」「放っておいたらいつか治るだろう」といった何の根拠もない先入観に騙されず、少しでも気になったら専門の医療機関に相談しましょう。当院を含め、多くのAGAクリニックでは無料でカウンセリングを行っておりますので、治療が必要かどうか分からないといった場合でも気になるようであれば相談してみると良いでしょう。

ヘアサイクルには限界がある

髪の毛は健康な状態でも自然と生え変わるサイクルがあり、これをヘアサイクル(毛周期)と呼びます。ヘアサイクルは成長期(髪の毛が成長する時期)、退行期(活動が弱まり成長が弱まる時期)、休止期(成長が止まり髪の毛が抜け落ちる時期)の3つの期間から成り立っています。

通常このヘアサイクルの成長期は2~6年の期間がありますが、AGAを発症すると数ヵ月~1年程度にまで短縮されてしまいます。その結果、通常よりも早いスパンで毛が抜けてしまうために抜け毛が増えたり、成長しきる前に抜け落ちてしまうので毛が細く地肌の露出が目立ってしまいます。

また一生のうちのヘアサイクルの回数は、ひとつの毛穴で20〜40回と数に限りがあり、上限を迎えてしまった毛穴からはいくら治療を行っても毛が生えることはありません。

AGAを発症すると通常よりも早いペースでヘアサイクルを消費してしまうため、AGA発症から何年も放置してしまうとヘアサイクルの上限を迎え、治療を行っても改善できない可能性が高くなってしまいます。

いざ治療をしたいと思っても改善が見込めないようであれば、カツラや植毛手術に頼らざるを得なくなり、治療の選択肢が狭くなってしまいます。

AGA治療薬の個人輸入には注意

AGA治療薬はインターネット上で海外から個人輸入を行い、安価で購入できる場合があります。

しかしどの薬をどのぐらい服用するべきなのかも自己判断となり、症状に合わせた服用が難しく、副作用についての記載がなかったり不足していたりすることもあるため、副作用のリスク管理も自己責任となってしまいます。

また薬自体の品質や安全性にも何の保証もなく、中には有効な成分が全く配合されていない偽薬も多く出回っており、有効成分が配合されていないどころか体内に取り込んではいけない成分が入っている恐れもあります。

薄毛が改善されないどころか思わぬ健康被害を招く恐れもあり、個人輸入に関しては非常に推奨できません。厚生労働省からも薬の個人輸入に関しては注意喚起がリリースされており、安全に治療を行うためにも専門の医療機関を受診し、クリニックから処方された薬を正しく服用しましょう。

自己判断での服用や中断はしない

AGA治療は継続が大切です。治療開始6ヵ月~1年ほどで、ほとんどの方が発毛効果を実感され治療の効果にも一定の満足感を感じられると思いますが、見た目の変化に満足されたからといって自己判断で治療を中断してしまうと、再び薄毛になる可能性が非常に高いです。

一定の効果が見られた場合には、段階的に薬を減らしたり、薬の種類を変更したりするケースもありますが、自己判断は難しいので必ず医師に相談し指示を仰ぎましょう。

また「思うような効果が得られない」「早く効果を得たい」といった理由で、1日1錠の薬を1日2錠飲んだり、用法用量を守らずに自己判断で服用することもやめましょう。思わぬ副作用が生じ健康を害する恐れがあります。

「思うような効果が得られない」「早く効果を得たい」といった場合にも、必ず医師に相談し薬の増量や変更が可能かどうか指示を仰ぎましょう。

まとめ

現状ではAGAを完治させることはできません。ただし適切な治療を行うことで、進行を遅らせたり、髪の毛を生やすことは可能ですので、AGAが発症したからといって決して「終わり」といったことはありません。

またAGAは完治のない進行型の病気であることから、髪の毛を維持し続けたい期間は治療を継続する必要があります。治療開始から6ヵ月~1年ほどでほとんどの方は発毛効果を実感されますが、効果が現れたからといって自己判断で治療を中断したり、薬を減らしたりすると再び薄毛が進行する可能性が高いです。

これからAGA治療をはじめられる方は長期的な治療になることを念頭に、あと何年ぐらい髪の毛を維持したいかなど自分の中でゴールを定め、目先の効果だけでなく長期的に継続するイメージを描きながら、しっかりと医師と相談しつつ治療をすすめていきましょう。

Dr.AGAクリニック」では患者様ひとりひとりのお悩みに真摯に向き合い、丁寧なカウンセリングを心掛けております。カウンセリングは無料で行っており、薄毛のメカニズムや副作用も含めたお薬の特性などメリットもデメリットも全てお伝えし、しっかりとご理解ご納得頂いた上で治療をスタートできるように努めております。

すでに薄毛が気になる方も、今現在は気になるほどではないが将来的な薄毛のリスクを考えて早期治療が必要かどうか診てほしいといった方もお気軽にご相談ください。

この記事の監修医師
総院長

Dr.AGAクリニック総院長 坂口海雲

H21 大阪市立大学医学部 卒業
H23 大阪市立大学循環器内科 入局
H23 ベルランド総合病院
H24 川崎病院 臨床助教
H25 大阪市立大学病院
H28 福島吉野スマイル内科・循環器内科 開院
R2  Dr.AGAクリニック 総院長就任

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