比較的新しい育毛成分として、ピディオキシジルというものがあるのをご存じでしょうか?
本記事では、一般的な知名度はまだ高くないものの、AGA(男性型脱毛症)の治療に有用なピディオキシジルについて、詳しくご説明いきます。
ピディオキシジルとは?
ピディオキシジルは、ミノキシジル誘導体とも呼ばれ、発毛を促すことで知られているミノキシジルとよく似た分子構造を持っている成分です。
ミノキシジルがもともと持っている成分や性質を変えない程度に成分分子を変換することによって、副作用の発現を抑えるだけでなく、有効成分の浸透力を上げる作用も期待できます。
ピディオキシジルの効果
では、ピディオキシジルは具体的にはどんな効果を持っているのでしょうか。以下で主な3つを紹介します。
頭皮の血行改善
ピディオキシジルには、血管拡張作用があるため、薄毛の代表的な原因である頭皮の血行不良を改善させる効果が期待できます。
血行を促進させることにより、健康な髪の発毛に必要な栄養分が頭皮の毛細血管に行きわたり、毛根までしっかりと届くようになります。
毛母細胞の活性化
AGA発症時の毛母細胞というのは、活動(細胞分裂)が弱くなり、眠ってしまっている状態です。
これに対し、ピディオキシジルには、成長因子と呼ばれる細胞分裂や増殖を助けるタンパク質が存在するため、毛母細胞の働きを活性化させることが期待できます。
ヘアサイクルの修復
ピディオキシジルによる血行改善と毛母細胞の活性化は、健康的な毛包を育み、髪の毛の成長期を長くすることに寄与します。その結果、乱れていたヘアサイクルが修復されることにつながります。
ミノキシジルを使えない方の希望に!
ミノキシジルは高い効果が期待できる半面、頭皮の炎症やかゆみといった副作用が少なからず存在するため、アトピー性皮膚炎などの持病を持つ方や肌が弱い方の中には、不快感が生じてしまう場合がありました。
そのため、当院ではミノキシジル外用薬を患者様ごとに成分濃度を調整して処方する形から、ピディオキシジル配合のものをお出しする形に変更しております(患者様の症状やご希望によって、ミノキシジル外用薬を使用する場合もあります)。
患者様の副作用や不快感をできる限り軽減できるよう、対応を進めておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。