抗がん剤治療や放射線治療を行う場合に起きる脱毛は、命に直接関わらないものの、がんになってしまったというショックと同じように、患者様の心に与える影響が大きな副作用の一つです。

見た目にも変化の多い脱毛と、髪の毛が抜けるという事実は、大きな心のダメージへと繋がります。

シャンプーをする時や、ドライヤーをしながら髪の毛をとかす時にごっそりと抜ける髪の毛を見て不安を感じたり、床や枕元に落ちている髪の毛を見て落ち込んだりするなど、命を守るための治療とはいえ、脱毛は決して軽く考えることのできない大きな副作用だといえます。

抗がん剤治療における脱毛には治療経過に合わせたケアを行い、脱毛と上手に向き合っていくことが不可欠となります。

抗がん剤治療を行う場合、事前に髪の毛を短くカットしておきましょう。

髪の毛が長い分だけ、抜け毛の量が多く感じられ、その分心のダメージも大きくなります。

髪の毛が抜けていくとう事実は変わりませんが、見た目として脱毛している量を少なく感じることは可能です。

不必要に心のダメージを大きくすることがないよう、事前準備が大切になります。

また、頭皮に刺激の少ないシャンプーやリンスを使用し、頭皮を傷つける必要がないように爪も短く切っておくように心がけましょう。

抗がん剤治療を終了すると、ほとんどの場合数ヶ月後には本来の状態のように髪の毛の発毛が見られるようになります。

まずは命を守るため、治療に必要な抗がん剤の使用に躊躇せず、少しでも前向きな気持ちで取り組んで頂ければと願います。