瘢痕性脱毛症とは、皮膚に瘢痕が生じる脱毛症です。
瘢痕とは、擦り傷や切り傷などの外傷ややけど、さらにはニキビや手術による傷が治ったあとに傷あとが残ってできた痕のことを指します。
皮膚には毛包と呼ばれる毛を取り囲む組織層が存在し、毛包部分に存在する毛母細胞が正常に増殖することで髪の毛の成長に繋がりますが、皮膚が瘢痕化すると髪の毛の成長や再生に必要な細胞が障害を受け毛包が破壊されるため、髪の成長や発毛が阻害され、最終的に髪の毛が生えなくなります。
瘢痕性毛包炎と呼ばれる疾患は、主に男性の頭部に発症するといわれています。
毛包がうみを持ち、周辺の皮膚が赤くなります。
進行すると髪の毛が抜け落ち、くぼんで光沢のある脱毛部位ができあがります。
瘢痕性脱毛症は初期の場合、円形脱毛症と間違われやすい疾患です。いずれ生えてくると思い治療を先延ばしにしていると脱毛の範囲が広がる可能性があります。
瘢痕性脱毛症の原因になる疾患は数多く存在するため、診断や治療が難しいこともあります。
何かおかしいと思った時には、直ぐに皮膚科などの専門医に相談することが何よりも大切です。