髪の毛を抜くと、根元に半透明の塊がついていることがあります。
これを“毛根鞘(モウコンショウ)”と呼びます。
毛根鞘は髪の毛を頭皮に固定するための大切な組織です。
毛根鞘が付いた髪の毛は、成長を終え自然に抜けているケースが大半ですので、心配はいりませんが、毛根鞘の働きが弱いと成長途中の髪の毛が抜けやすくなります。
毛根鞘には内毛根鞘と外毛根鞘があります。
内毛根鞘は毛根の内側にある組織で、髪の毛の表面をコーティングしているキューティクルと接触しています。成長期の髪の毛は特にキューティクルと絡み合うように付着しているため、髪の毛が抜けにくくなります。
外毛根鞘は内毛根鞘の外側を囲うように存在しています。
内毛根鞘を外側から支える役割があります。
毛根鞘が付いている髪の毛が抜ける原因として、無理なブラッシングやシャンプーなどがあげられますが、これは普段の行動を見直せば改善することができるはずですので心配はいりません。
問題は、毛根鞘のついていない髪の毛が大量に抜ける場合です。
毛根鞘が付いていない髪の毛は、十分に成長せず抜けている可能性が高くなります。
AGAによって髪の毛の成長期が短縮され、内毛根鞘がキューティクルに付着し切る前に(十分に髪の毛が成長する前に)抜けている場合は注意が必要です。
抜けた髪の毛や自ら抜いた髪の毛の先端を確認してAGAを判断することはとても難しいでしょう。
抜け毛が増えた場合、抜け毛が明らかに細くか弱い毛になっている場合には、早めに医療機関へ相談してください。
AGAは進行性の疾患です。
一刻も早く治療することがとても大切になります。