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ヘアサイクル(毛周期)を戻す方法を解説!

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薄毛や抜け毛でお悩みの方は「ヘアサイクル(毛周期)」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

ヘアサイクル(毛周期)とは髪の毛が生え変わるサイクルで、健康な状態の髪の毛であっても一生伸び続けることはなく、一定の期間で自然と抜け落ち生え変わります。このヘアサイクルが何らかの原因で通常の周期より短くなることで、薄毛や抜け毛といった症状を引き起こします。

薄毛や抜け毛の症状でお悩みの方はヘアサイクルについて知ることが重要です。こちらの記事ではヘアサイクルの仕組みや、サイクルが乱れる原因、元に戻す改善方法について解説致します。

ヘアサイクル(毛周期)の乱れがAGAを引き起こす

男性ホルモン「テストステロン」は、人間の体内に存在する還元酵素「5αリダクターゼ」と結合することで、「ジヒドロテストステロン」を生成します。
そして、このジヒドロテストステロンは、髪の毛の発生源の毛乳頭に存在する「アンドロゲンレセプター」という男性ホルモン受容体と反応することで、抜け毛の要因となる「トランスフォーミング増殖因子(TGF-β)」を産生します。
これにより、髪の毛の成長に重要な毛母細胞の働きが抑制され、ヘアサイクルが乱れて髪が弱く細い毛になってしまうことがいわゆるAGAを発症している状態なのです。

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ヘアサイクル(毛周期)とは

ヘアサイクル(毛周期)とは、髪が生えてから自然に抜け落ちるまでのサイクルのことで「成長期」「退行期」「休止期」の3つの期間に分かれています。

成長期

成長期とは毛髪の細胞分裂が活発に行われ、髪の毛が太く・強く成長する時期です。成長期では毛母細胞が毛乳頭細胞から栄養を受け取り、髪の毛を成長させます。

成長期はさらに細かく、早期・中期・後期の3段階に分けられ、早期成長期で髪の毛の成長が始まり、中期成長期から後期成長期にかけて、髪の毛が太く・強く成長します。

健康な状態の髪の毛であれば成長期は約2~6年あり、髪の毛全体の約85%から90%と髪の毛の大部分が成長期にあたります。

退行期

ヘアサイクルの大部分を占める成長期が終わると、次に退行期へと差し掛かります。

毛母細胞へ栄養を送る毛乳頭細胞が、毛母細胞から徐々に離れていき、髪の毛の成長が鈍くなっていきます。

健康な状態の髪の毛であれば、髪の毛全体の約1%がこの退行期にあたり、2週間~3週間ほどの時間をかけて、毛乳頭細胞が毛母細胞と離れ、やがて髪の毛の成長が止まります。

休止期

ヘアサイクルの退行期を過ぎ、髪の毛の成長が完全に停止すると、最後に休止期を迎えます。

休止期では毛母細胞の分裂が停止し、成長を終えた髪の毛は徐々に抜け落ちはじめます。

健康な状態の髪の毛であれば、全体のおよそ10~15%がこの休止期にあたり、3~4ヶ月ほどの期間になります。

ヘアサイクル(毛周期)の期間と回数

髪の毛1本あたりの寿命は2~6年程度で、休止期に入った髪の毛が毎日50~100本程度抜けるのが健康な状態の髪の毛です。但し、前述のように男性ホルモンの影響などによって成長期が短縮されると、抜け毛や薄毛のリスクが高くなります。

AGA(男性型脱毛症)を発症した場合では、通常2~6年の成長期が数ヶ月~1年程度と短くなってしまいます。成長期が短くなることで抜け毛が増え、やがて地肌の露出も目立つようになるのが特徴です。また成長する期間が短いため、以前よりも痩せ細った毛が増え、抜け落ちる毛も次第に痩せ細った毛が多くなっていきます。

さらにヘアサイクルは一つの毛穴に対して、一生のうちに約15~20回と数に限りがあります。薄毛を放置すると地肌の露出が進み、最終的にはツルツルの状態となり毛が生えなくなってしまうのは、サイクルの終焉を迎えてしまったためです。この状態では、AGA治療を行っても髪の毛を生やすことは出来ませんので、カツラや植毛などの選択肢しか無くなってしまいます。

薄毛を放置する期間が長ければ長いほどヘアサイクルがどんどん少なくなり、治療の選択肢が少なくなってしまったり、思う様な改善が見込めなかったりするため、薄毛治療は早期治療が大切です。

ヘアサイクル(毛周期)が乱れる原因

ヘアサイクルが乱れてしまうと、髪の毛の成長期が短くなり、髪の毛が細く・弱くなるだけでなく、薄毛のリスクも高くなります。

ヘアサイクルが乱れる原因として最も多く見られるのは、AGA(男性型脱毛症)を発症しているケースです。男性の抜け毛や薄毛といった症状の多くは、AGAを発症していることでヘアサイクルが乱されているために引き起こされています。

またダイエットや偏食などが原因で栄養不足に陥り、髪の毛が成長するための栄養も不足することで、髪の毛の成長期が短くなる場合もあります。特に近年は若い女性の方で、薄毛に悩まされている方もいらっしゃいますが、この原因の1つとして、過度なダイエットによる栄養不足が挙げられます。

他に、睡眠不足や過度なストレスが原因で自律神経が乱れることによって、ヘアサイクルが乱れる原因となることもあります。自律神経には交感神経と副交感神経の2種類がありますが、自律神経が乱れ交感神経が過剰に働くと、血管が収縮し血行が悪くなります。髪の毛を成長される栄養は血液によって運ばれますので、血液の循環が悪くなると髪の毛を成長させるための栄養が頭皮に届けられなくなり、ヘアサイクルが乱れる原因となります。またタバコに含まれるニコチンも血管を収縮させる作用がありますので、喫煙をされる方も注意が必要です。

ヘアサイクル(毛周期)を戻す方法

ヘアサイクルの乱れが生活習慣やストレスである場合には、食事、運動、睡眠、喫煙といった生活習慣の見直しや、ストレス発散などで改善できる可能性があります。

十分な睡眠時間と質の良い睡眠を心掛け、睡眠不足を解消しましょう。また適度な運動や禁煙に取り組むことで血行不良を改善することも大切です。

髪の毛はタンパク質で構成されているため、食生活では大豆、小魚、牛乳、肉、卵などからタンパク質をバランス良く摂取し、栄養不足にならないように注意しましょう。

また過度なストレスを感じる場合には、運動や趣味などでストレス発散を行うだけでなく、頭皮に刺激を与え頭皮環境も整えられる頭皮マッサージも有効です。

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但し、AGA(男性型脱毛症)をはじめとするホルモンバランスの乱れが原因によるヘアサイクルの乱れの場合には、生活習慣の見直しやストレス発散でヘアサイクルを改善することは難しいでしょう。

遺伝的な要因や、加齢、女性の場合には出産や閉経といったことが引き金になり、ホルモンバランスが乱れヘアサイクルが短くなる可能性がありますが、この様な場合には投薬での治療を行いヘアサイクルの乱れを改善する方法が最も有効な手段です。

また抜け毛や薄毛といった症状が、AGAなどの脱毛症によって起こっている場合、皮膚科医では専門外であるため適切な治療ができず改善が遅れてしまう可能性があります。前述の通りヘアサイクルには限りがあるため、改善が遅れてしまうとサイクルがどんどん少なくなり、将来的に十分な改善が見込めなくなってしまいます。

AGA専門のクリニックでは、抜け毛や薄毛の治療に特化した適切な治療を受けることができるため、個々の症状に合った治療法を提案してもらうことが可能です。特にAGAと呼ばれる、男性の薄毛で代表的な症状には、進行型で且つ完治しないという厄介な特徴があるため、発症した場合にはできるだけ早めに対処することが大切です。

薄毛でお悩みの方へ。あきらめない!薄毛・AGAは医療治療で!
この記事の監修医師
総院長

Dr.AGAクリニック総院長 岩槻 快樹

2019年 大阪市立大学医学部卒業
2019年 大阪市立大学医学部附属病院
2021年 医療法人杏和会 阪南病院
2022年 Dr.AGAクリニック大阪梅田院 院長就任
2024年 Dr.AGAクリニック 総院長就任

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