「睡眠をしっかりとれば薄毛が良くなるって本当?」
「どれぐらい寝たらいいの?」
「気を付けるポイントがあれば教えて!」
このように睡眠と薄毛の関係について、疑問をお持ちの方は多いことでしょう。
薄毛・抜け毛に影響するといわれている睡眠ですが、なぜ薄毛と関係あるのか、どのような点に注意すればよく分からないという方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では以下の内容について解説していきます。
・薄毛・抜け毛と睡眠の関係
・薄毛・抜け毛対策に効果的な睡眠方法
・睡眠の質を高めるためのポイント
この記事を読めば睡眠の重要性とその効果を最大限に引き出す方法がわかります。実践しやすいものを多く紹介しているので、ぜひ最後まで読んで普段の生活に取り入れてくださいね。
睡眠不足だとはげる?薄毛・抜け毛は睡眠で治る?
薄毛・抜け毛と睡眠には深い関係性があります。睡眠には心身の疲労を回復させる効果だけでなく、毛髪の成長にとって大切な機能が備わっているからです。したがって、睡眠不足は薄毛の要因の一つだといえます。
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、髪の成長や頭皮の新陳代謝を促し、健康的で強い髪の毛を作る働きがあります。そのため、十分な睡眠をとることで薄毛・抜け毛が改善できる場合もあるでしょう。
ただし、薄毛の原因はいくつもあるため、睡眠不足を解消すれば薄毛を必ず解消できるわけではありません。
寝不足と薄毛の関係性
寝不足が続くと体に不調をきたすだけでなく、薄毛の原因となる可能性があります。なぜなら、睡眠中に分泌されるはずの成長ホルモンが不足することで、IGF-1(インスリン様成長因子1)と呼ばれるホルモンが生成されにくくなるためです。
IGF-1には以下のような作用があります。
- 毛母細胞の増殖を促進
- 血行改善
- 髪のたんぱく質量の増加
- 抗炎症作用
これらの作用は良質な頭皮環境を維持し、太く健康的な髪の毛をつくることに役立ちます。しかし、寝不足が続くとIGF-1が不足するため薄毛になる可能性が高くなります。
薄毛・抜け毛対策に必要な睡眠時間・効果的な睡眠方法
成長ホルモンをより多く分泌させるためには十分な睡眠時間を確保することが第一です。理想は7~8時間ほど確保できるとよいでしょう。
かつて「ゴールデンタイム」と呼ばれる夜10時~深夜2時に成長ホルモンが分泌されやすいと考えられていましたが、この説に科学的根拠はありません。現在は「何時に寝たのか」よりも「どれだけ深く眠れたか」が重要視されています。
とくに入眠して最初のノンレム睡眠時にもっとも多く成長ホルモンが分泌されるといわれています。スムーズに深い眠りに入れるよう、寝る前の環境を整えておきましょう。
【薄毛・抜け毛対策】睡眠の質を高めるためのポイント
薄毛・抜け毛対策のためには睡眠時間を確保するだけでなく、質も高めることも大切です。睡眠の質を高めるためのポイントは7つあります。
・軽めのストレッチを行う
・入浴は就寝の2時間前までに済ませる
・快適な寝具を使用する
・部屋の照明を暗めにする
・寝室の室温を適温にする
・アルコールやカフェインを控える
・寝る直前にはスマホの利用を控える
それぞれ順番に解説していきます。
軽めのストレッチを行う
寝る前に軽めのストレッチを行いましょう。ストレッチは体の緊張をほぐし、血行を良くしてくれるためリラクゼーション効果が期待できます。
実際、ストレッチをすることで入眠しやすくなることが報告されています。リラックスした状態でゆっくりと筋肉を伸ばしましょう。
入浴は就寝の2時間前までに済ませる
入浴は睡眠の2時間前までに済ませておきましょう。人は体内深部の温度が低下すると眠気が生じやすくなります。
入浴によって温められた体内深部の温度は約2時間で低下するため、そのタイミングで就寝するとスムーズに眠りにつきやすくなります。
快適な寝具を使用する
睡眠中は体内で成長ホルモンが分泌され、髪の毛の成長を促すわけですから、良質な睡眠のためにも快適な寝具を使うことが重要です。
また、毛髪のことを考える場合には、寝具の材質と清潔さも非常に大事になってきます。
寝具の材質によっては、摩擦によって髪の毛が傷ついたり、髪の毛が絡まったりすることがあります。特に、コットンなどの粗い繊維の寝具は、摩擦によるダメージが多くなる可能性がありますから、滑らかで柔らかい素材の寝具を選ぶことが大切です。
寝具の清潔さについても、枕カバーやシーツ、掛け布団カバーなどが汚れていると、頭皮が荒れてしまうことがあります。
睡眠の質、髪の健康の観点から、薄毛対策として寝具選びと管理は重要です。
部屋の照明を暗めにする
就寝前には部屋の照明を暗めにしておきましょう。夜明るい部屋で過ごすと、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌が抑制されてしまい、入眠が妨げられるというデータもあります。
寝る30分前には部屋を暗くし、リラックスできる空間をつくるとよいでしょう。
参考:厚生労働省|健康づくりのための睡眠ガイド 2023
寝室の室温を適温にする
寝室の室温は暑すぎても、寒すぎても眠りによくないことが報告されています。心地良いと感じる室温は人それぞれですが、厚生労働省が提唱する「健康づくりのための睡眠指針2014」では、13~29℃が許容室温範囲とされています。
季節ごとに夏は高め、冬は低めの室温に調整すると快適に眠りやすくなるでしょう。
参考:厚生労働省|健康づくりのための睡眠ガイド 2023
参考:厚生労働省|健康づくりのための睡眠指針2014
アルコールやカフェインを控える
アルコールやカフェインは覚醒作用があるため就寝前にはおすすめできません。「アルコールを飲んだ方がよく眠れる」と感じる方も多いですが、深く眠れるのは最初だけで睡眠後半の眠りの質は顕著に悪化するといわれています。
また、カフェインが体内で代謝されるには3~7時間かかるというデータもあるため、夕方以降のカフェインは控えるとよいでしょう。
寝る直前にはスマホの利用を控える
スマホやPCから発せられるブルーライトは交感神経を活発にし、覚醒させる作用があります。体内時計が狂い、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする原因になるため寝る直前には使用しないようにしましょう。
できれば寝室に持ちこまないのが理想です。