「なんだか頭がかゆい」「頭皮に赤いぶつぶつができている」などといった頭皮のことでお悩みの方はもしかしたら頭皮湿疹かもしれません。

頭皮湿疹は直接的にはAGAの原因ではありませんが、頭皮環境が悪いと脱毛や薄毛につながることもあります。

そこで本記事では頭皮湿疹の基本症状やAGAとの関係性、かゆみへの対処法までお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。

頭皮湿疹の基本症状

頭皮湿疹は病名ではなく、頭皮が炎症を起こして湿疹症状が出ている状態を指します。主な症状は以下の通りです。

一般的な頭皮湿疹の症状

• かゆみ、赤み（紅斑）
• ブツブツ（丘疹）、水ぶくれ（水疱）
• かさぶた（痂皮）やフケ（落屑）
• シャンプーや整髪料による刺激感

炎症が起きている頭皮は外部刺激に敏感になり、普段使用しているヘアケア製品でもヒリヒリとした痛みを感じることがあります。

AGA治療に影響する可能性がある頭皮疾患

以下の2つの疾患は、AGA治療の効果に間接的な影響を与える可能性があります。

脂漏性皮膚炎

皮脂の分泌が過剰になることで、皮脂を栄養源としてマラセチア菌が増殖し、頭皮に炎症を引き起こす疾患です。赤みやかゆみを伴い、症状が進行するとフケが増え、痛みを感じることもあります。

AGA治療への影響：

• 慢性炎症が毛根周囲の血流を阻害する可能性
• AGA治療薬（外用薬）の浸透を妨げる場合がある
• 毛根の栄養供給に悪影響を及ぼす可能性

皮脂欠乏性皮膚炎

皮脂腺の機能が低下し、肌表面の皮脂が減少することで、皮膚のバリア機能が低下する疾患です。肌が乾燥してカサカサになり、細かいひび割れや粉をふいた状態になります。かゆみが生じやすく、ひっかくことでさらに症状が悪化することもあります。

AGA治療への影響：

• 頭皮のバリア機能低下により、治療薬による刺激が強く出る可能性
• 乾燥した頭皮では外用薬の吸収が不均一になる場合がある

一般的な頭皮トラブル

AGAとは別の問題として、頭皮湿疹には以下のような疾患があります。

接触性皮膚炎（かぶれ）

• 原因： シャンプー、整髪料、ヘアカラーなどによるアレルギー反応
• 対応： 原因物質の特定と回避、皮膚科での治療

膿痂疹（とびひ）

• 原因： 細菌感染による急性疾患
• 対応： 抗生剤による治療が必要

アトピー性皮膚炎

• 原因： 体質的・遺伝的要因
• 対応： 皮膚科での継続的な管理が必要

蕁麻疹

• 原因： アレルギー反応や物理的刺激
• 対応： 抗ヒスタミン剤などによる対症療法

頭皮湿疹の予防と対策

健康な頭皮環境を維持するための実践的な方法をご紹介します。

1. 枕カバーの清潔管理

• 週1〜2回の洗濯で雑菌繁殖を防ぐ
• 睡眠中の皮脂や汗による汚れが頭皮トラブルの原因となる可能性

2. 頭皮タイプに応じたシャンプー選び

頭皮タイプ	特徴	推奨シャンプー
乾燥肌	皮脂分泌が少なく、フケやかゆみが生じやすい	アミノ酸系の低刺激シャンプー
オイリー肌	皮脂分泌が多く、髪のベタつきが目立つ	適度な洗浄力のあるシャンプー
普通肌	バランスの取れた状態	刺激の少ない一般的なシャンプー

なお、当院ではオリジナルの「Dシャンプー」をご用意しております。Dシャンプーは、優しい洗浄力で髪や頭皮へのダメージが少ないので毎日ストレスなくご使用いただけます。

3. 正しい方法でシャンプーする

頭皮の臭いを防ぐには、正しい方法でシャンプーをすることが大切です。

主に注意する点は、以下の6つです。

• ①洗髪前にブラッシングをする
• ②ぬるま湯で予洗いをする
• ③シャンプーを泡立ててから使用する
• ④指の腹を使ってやさしく洗う
• ⑤シャンプーをしっかり洗い流す
• ⑥洗髪後はすぐに乾かす

詳しくは「薄毛の可能性？シャンプーでの抜け毛がひどい原因と予防策を解説」を合わせてご覧ください。

頭皮湿疹が治らない場合は専門医へ相談を

頭皮湿疹や頭のかゆみが治らず状況が改善しない場合、まずは皮膚科を受診することが重要です。以下のような場合には、皮膚科の専門医に相談しましょう。

• 痛みや熱感がある
• 強いかゆみが長期間続く、または症状が悪化している
• 大量のフケや赤み・ただれがある

自己判断でケアを続けると、症状がさらに悪化する恐れがあるため、専門家の意見を仰ぐことが大切です。皮膚科を受診したうえで、抜け毛や薄毛が気になる場合は当院までご相談ください。

なお、当院のヘアケア改善相談サービスでは、髪や頭皮にやさしいシャンプー・トリートメントの選び方や使い方、髪や頭皮にダメージの少ないドライヤー方法、ミノキシジルの浸透を助ける頭皮マッサージ方法など、AGAに関係するヘアケア改善について重要な知識をお伝えしております。ぜひお気軽にご相談ください。