デュタステリドによる治療

このページでは、Dr.AGAクリニックの治療で使用する「デュタステリド 0.5mg 30錠」について、効果や副作用などを含めてご紹介します。AGA(男性型脱毛症)にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
デュタステリド 0.5mg 30錠
| 治療内容 | デュタステリド 0.5mg 30錠 |
|---|---|
| メーカー | Meiji Seikaファルマ、日新製薬、東和薬品、沢井製薬など |
| 有効成分 | デュタステリド |
| 効果 | 男性におけるAGAの進行遅延 |
| 副作用 | 肝機能障害/黄疸/リビドー(性欲)減退/勃起機能不全・射精障害・精液量減少/過敏症 など |
| 使用方法 | 1日1回1カプセルを服用 |
| 禁忌 | 本剤の成分で過敏症の既往歴のある方/本剤と同じ効果の薬を服用している方/小児(20歳未満)/重度の肝機能障害のある方 ※男性専用の治療薬 |
| 服用する際の注意点 | 錠剤は分割・粉砕不可/服用する本人以外が触れない/献血不可(服用を中止して6ヶ月以上の期間を空ける)/他の薬を服用中の方は事前に医師に相談/副作用が現れた場合は、すぐに服用を中止し医師に相談/リトナビル等のCYP3A4阻害薬との併用に注意 |
| 月額 | 8,500円(税込9,350円) |
デュタステリドとは
デュタステリドは、有効成分「デュタステリド」を主成分とする内服タイプのAGA治療薬です。先発薬「ザガーロ」のジェネリック医薬品(後発薬)にあたります。そのため、効果・副作用・使用方法や使用する際の注意点などは、ザガーロとデュタステリドで同じです。
すでにザガーロの特許は満了しているため、日本では「デュタステリド錠」や「デュタステリドカプセル」などの商品名で、Meiji Seikaファルマ、日新製薬、東和薬品、沢井製薬などから製造販売がされています。
デュタステリドの効果
デュタステリドは、男性におけるAGAの進行遅延に効果があります。
デュタステリドは、体内の還元酵素「5αリダクターゼ」Ⅰ型およびⅡ型の働きを阻害して、男性ホルモン「テストステロン」がAGAの原因となる別の男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されることを抑制します。
実際に、国内で実施された120名の男性被験者を対象とした観察期間52週間の非ランダム化試験(デュタステリド0.5 mg/日を用いた)では、直径30μm以上の非軟毛数、硬毛数、非軟毛直径が各々13.5/㎠、15.2/㎠、6.5nm増加したと報告されました。
また、皮膚科医のパネル3名による頭頂の写真評価(7 ポイントスコアリング)では、26 週に1.34、52 週に1.50といずれもベースラインより有意に毛量が増加したと報告されました。
このような有効性が示されたことから、日本皮膚科学会が公開している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」でも、成人男性のAGA治療に対して有効成分「デュタステリド」の内服は推奨度Aとなっています。
※効果には個人差があります。
デュタステリドの副作用
デュタステリドの副作用は、肝機能障害/黄疸/リビドー(性欲)減退/勃起機能不全・射精障害・精液量減少/過敏症などです。詳細としては、以下が報告されています。
重大な副作用
- 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST、ALT、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあります。
※症状が現れた場合は、すぐに服用を中止し、医師にご相談ください。
発現頻度1%以上
- 性機能不全(リビドー減退、勃起不全、射精障害)
発現頻度1%未満
- 発疹
- 頭痛、抑うつ気分
- 乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)
- 腹部不快感
発現頻度不明
- 過敏症(蕁麻疹、アレルギー反応、瘙痒症、限局性浮腫、血管性浮腫)
- 浮動性めまい、味覚異常
- 精巣痛、精巣腫脹
- 脱毛症(主に体毛脱落)、多毛症
- 腹痛、下痢
- 倦怠感、血中CK増加
なお、性機能に関する副作用については、服用中止後も症状が持続したとの報告があります。
Dr.AGAクリニックでは、無料カウンセリングにより、一人一人の患者様に合ったプランのご提案を致します。もし使用後に上記の症状が現れた場合は、副作用の可能性があるため直ちに使用を中止し、Dr.AGAクリニックの担当医にご相談ください。
参考:PMDA:デュタステリド 添付文書(第1版 2023年 8月改訂)
デュタステリドによる初期脱毛
デュタステリドによる治療中に「初期脱毛」と呼ばれる症状が起こることがあります。治療開始後、2週間~1ヶ月頃から現れ、長い方では3ヶ月程度続くこともあります。
ただし、初期脱毛は、乱れたヘアサイクルが正常化され、弱っていた既存の毛髪が新しい健康な毛髪に生え変わる過程で起こる一時的な症状です。多くは一時的な経過とされ、その後に改善がみられることがあります(効果には個人差があります)。
この症状が現れた場合は自己判断で中止せず、当院医師へご相談ください。
デュタステリドの使用方法
1日1回1カプセルを服用してください。詳細な服用方法は、処方時に当院の医師の指示に従ってください。
注意事項
- 食事の有無にかかわらず服用できます。
- 多量・頻繁に服用しても効果は上がりません。副作用の発現する可能性が高くなるため、用法用量を厳守してください。
- 服用開始後12週間で効果が現れる場合もありますが、治療効果を評価するためには、通常6ヶ月の服用が必要です。
- 6ヶ月以上服用する場合はクリニックで定期的に効果を確認して、継続服用の必要性について検討する必要があります。
- 前日に飲み忘れた場合、翌日に2日分を服用することは厳禁です。
デュタステリドの禁忌
デュタステリドは男性専用の治療薬です。ただし、次のいずれかに該当する男性は、デュタステリドを使用できません。
- 本剤の成分で過敏症の既往歴のある方
- 本剤と同じ効果の薬を服用している方
- 小児(20歳未満)
- 重度の肝機能障害のある方
デュタステリドや同じ成分の薬剤、プロペシアやフィナステリドの5αリダクターゼ阻害薬を過去に服用された際に、そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫などの過敏症が現れたことのある方は、服用できません。
小児を対象とした臨床試験は実施されておらず適応がないため、小児は服用できません。
また、デュタステリドは主に肝臓で代謝されますが、肝機能障害のある方に投与した場合の薬物動態は検討されていないため、重度の肝機能障害のある方は服用しないでください。
デュタステリドを使用する際の注意点
- 錠剤は分割・粉砕せずにそのまま服用してください。
- デュタステリドは皮膚からも吸収されるため、念のため本人以外の取扱いは避けてください。
- 献血を行う場合には、デュタステリドの服用を中止して6ヶ月以上の期間を空けてください。
- 服用中はPSA値が低下することがあります。前立腺がん検診や泌尿器科受診の際は、服用中であることを必ずお伝えください。
- 服用中に肝機能障害などの重大な副作用が現れた場合は、すぐに服用を中止し医師にご相談ください。
- リトナビル等のCYP3A4阻害薬*との併用に注意してください。
*CYP3A4とは肝臓や小腸にある酵素のことで、薬物を代謝する働きがあります。CYP3A4阻害薬とザガーロを併用すると、ザガーロの代謝が阻害され、ザガーロの血中濃度が高まるほか、腎機能の低下を招くおそれがあります。
詳細な安全性情報については、処方時に医師からしっかりと行います。
デュタステリドについてよくあるQ&A
フィナステリドとデュタステリドの違いは何ですか?
フィナステリドとデュタステリドの違いは、効果の範囲です。
フィナステリドが「5αリダクターゼ」Ⅰ型の働きを阻害するのに対し、デュタステリドは「5αリダクターゼ」Ⅰ型に加えてⅡ型の働きも阻害できます。
5αリダクターゼは、Ⅰ型は皮脂腺・全身皮膚に広く存在し、Ⅱ型は毛包優位(前頭部・頭頂部)に分布しているとされるため、Ⅰ型・Ⅱ型の両方に作用するデュタステリドのほうが、対象範囲がより広範です。
実際に、917名の男性被験者を対象に、24週にわたって有効成分「デュタステリド」、有効成分「フィナステリド」、プラセボを投与したランダム化比較試験において、有効成分「フィナステリド」1mg/日で頭頂部円内(直径 2.54cm円中)の発毛効果が56.5本だったのに対し、有効成分「デュタステリド」0.5mg/日では89.6本と、有効成分「デュタステリド」に優位性がある結果が出ています。
個人輸入薬ではなくクリニックで購入すべきですか?
日本には医薬品が原因で重い副作用が発生した場合に給付金の申請が行える「医薬品副作用被害救済制度」がありますが、個人輸入した薬による副作用は対象外となってしまいます。
そのため、当院のような専門のクリニックで、安全性が確認されているAGA標準治療薬の処方を受けることをお勧めします。
デュタステリドは保険適用はされますか?
デュタステリドよる治療は保険適用外の自由診療になります。
治療費を抑える観点としては、先発薬のザガーロではなく、ジェネリック医薬品のデュタステリドの利用検討をお勧めします。
当院の治療費については「Dr.AGAクリニックの治療費」をあわせてご覧ください。


