ザガーロ(デュタステリド)による治療

このページでは、Dr.AGAクリニックの治療で使用する「ザガーロ0.5mg」と「デュタステリド0.5mg」について、効果や副作用などを含めてご紹介します。AGA(男性型脱毛症)にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
ザガーロとは
ザガーロは、英国の製薬会社のグラクソ・スミスクライン社(GSK)で開発された有効成分「デュタステリド」を主成分とする内服薬タイプのAGA治療薬です。
2001年11月に前立腺肥大症の治療薬として米国で承認され、その後AGAの進行抑制効果が確認されたことから、2009年に韓国で世界初のAGA治療薬としての承認を受けました。
日本では、2015年にAGA治療薬として承認され、「ザガーロ」の商品名で発売されています。
デュタステリドとは
デュタステリド製剤は、有効成分「デュタステリド」を主成分とする内服薬タイプのAGA治療薬です。先発薬「ザガーロ」のジェネリック医薬品(後発薬)にあたります。そのため、後述する効果・副作用・飲み方やその注意などは、ザガーロとデュタステリドで同等です。
すでにザガーロの特許は満了しているため、日本では「デュタステリド錠」や「デュタステリドカプセル」などの商品名で、日新製薬、東和薬品、沢井製薬から製造販売がされています。
ザガーロ(デュタステリド)の効果
ザガーロ(デュタステリド)は、男性におけるAGAに効果があります。
ザガーロ(デュタステリド)は、体内の還元酵素「5αリダクターゼ」Ⅰ型およびⅡ型の働きを阻害して、男性ホルモン「テストステロン」がAGAの原因となる別の男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されることを抑制します。
臨床試験の結果によると、デュタステリド0.5mgを1日1回服用しているAGA患者において、血液中のジヒドロテストステロン濃度が24週時点で約90.9%低下し、頭皮中のジヒドロテストステロン濃度は投与6ヶ月後に約52%低下したことが報告されています。また、頭皮中のジヒドロテストステロン濃度の低下と発毛作用(毛髪数の増加)には関連性が認められています。
このような有効性が示されたことから、、日本皮膚科学会が公開している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」でも、成人男性のAGA治療に対してザガーロ(デュタステリド)の内服を強く勧めています。
ザガーロ(デュタステリド)の副作用
ザガーロ(デュタステリド)の副作用は、「肝機能障害」「黄疸」「リビドー(性欲)減退」「勃起機能不全・射精障害・精液量減少」「過敏症」などです。詳細としては、以下が報告されています。
重大な副作用
- 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST、ALT、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあります。
※症状が現れた場合は、すぐに服用を中止し、医師にご相談ください。
発現頻度1%以上
- 性機能不全(リビドー減退、勃起不全、射精障害)
発現頻度1%未満
- 発疹
- 頭痛、抑うつ気分
- 乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)
- 腹部不快感
発現頻度不明
- 過敏症(蕁麻疹、アレルギー反応、瘙痒症、限局性浮腫、血管性浮腫)
- 浮動性めまい、味覚異常
- 精巣痛、精巣腫脹
- 脱毛症(主に体毛脱落)、多毛症
- 腹痛、下痢
- 倦怠感、血中CK増加
なお、性機能に関する副作用については、服用中止後も症状が持続したとの報告があります。
Dr.AGAクリニックでは、無料カウンセリングにより、一人ひとりに合ったプランをご提案しております。もし服用後に上記の症状が現れたり、ご不安が生じたりした場合は、Dr.AGAクリニックの担当医までお気軽にご相談ください。
ザガーロ(デュタステリド)による初期脱毛
クリニックの現場において、「ザガーロ0.5mg」と「デュタステリド0.5mg」による治療中に「初期脱毛」と呼ばれる症状が起こることがあります。ザガーロ(デュタステリド)の服用開始後、2週間~1ヶ月頃から現れ、長い方では3ヶ月程度続くこともあります。
ただし、初期脱毛は、乱れたヘアサイクルが正常化され、弱っていた既存の毛髪が新しい健康な毛髪に生え変わる過程で起こる一時的な症状です。この症状は治療効果の現れであるため、独断で服用を中止せず、気になる症状がある場合はDr.AGAクリニックの担当医までご相談ください。
ザガーロ(デュタステリド)の飲み方
「ザガーロ0.5mg」「デュタステリド0.5mg」は1日1回1カプセルを服用してください。食事の有無にかかわらず服用できます。
飲み忘れに気づいた場合、次の服用時間までの間が短いならば、飲み忘れた分は抜かして、次の服用時間に1回分を服用してください。決して2回分を一度に服用しないでください。
ザガーロ(デュタステリド)は、服用開始後12週間で効果が現れる場合もありますが、治療効果を評価するためには、通常6ヶ月の服用が必要です。
ザガーロ(デュタステリド)を6ヶ月以上服用してもAGAの改善がみられない場合には、担当医に確認のうえで服用を中止してください。6ヶ月以上服用する場合もクリニックで定期的に効果を確認して、継続服用の必要性について検討することが重要です。
ザガーロ(デュタステリド)を使用してはいけない方
ザガーロ(デュタステリド)を使用してはいけない方は、「本剤の成分で過敏症の既往歴のある方」「女性(妊婦、妊娠の可能性のある女性、授乳婦を含む)」「小児」「重度の肝機能障害のある患者」です。
ザガーロ(デュタステリド)や同じ成分の薬剤、プロペシア(フィナステリド)などの5αリダクターゼの阻害薬を過去に服用された際に、過敏症が現れたことのある方は、服用できません。
また、妊婦や妊娠の可能性がある女性がザガーロ(デュタステリド)を服用すると、男性ホルモンのジヒドロテストステロンを低下させる作用により、男子胎児の外生殖器の発達を阻害するおそれがあります。ザガーロ(デュタステリド)は経皮吸収され、乳汁中に成分が移行するか不明なため、妊婦や妊娠の可能性のある女性、授乳中の女性は、錠剤に触れることも避けてください。
小児への使用については、小児を対象とした臨床試験は実施されておらず、適応がないため服用できません。
なお、ザガーロ(デュタステリド)は主に肝臓で代謝されますが、肝機能障害のある患者に投与した場合の薬物動態は検討されていないため、重度の肝機能障害のある方は服用しないでください。
ザガーロ(デュタステリド)を服用する際の注意点
ザガーロ(デュタステリド)を服用する際の注意点は、以下の通りです。
ザガーロ(デュタステリド)を服用する際の注意
- 女性や小児が触れないようご注意ください。もし、漏れた薬剤に触れた場合には、直ちに石鹸と水で洗ってください。
- 献血を行う場合には、ザガーロ(デュタステリド)の服用を中止して6ヶ月以上の期間を空けてください。
- PSA検査(前立腺がん検査)を受ける際は、ザガーロ(デュタステリド)服用中であることを必ず医師にお伝えください。他の薬を服用中の方は、事前に医師にご相談ください。
- 服用中に肝機能障害などの重大な副作用が現れた場合は、すぐに服用を中止し医師にご相談ください。
- リトナビル等のCYP3A4阻害薬*との併用に注意してください。
*CYP3A4とは肝臓や小腸にある酵素のことで、薬物を代謝する働きがあります。CYP3A4阻害薬とザガーロ(デュタステリド)を併用すると、ザガーロ(デュタステリド)の代謝が阻害され、ザガーロ(デュタステリド)の血中濃度が高まるほか、腎機能の低下を招くおそれがあります。
ザガーロ(デュタステリド)による治療でかかる料金
Dr.AGAクリニックでは、医師による問診後にしっかりと説明を行ったうえで「ザガーロ0.5mg」「デュタステリド0.5mg」を処方させていただく場合があります。その際の料金は以下の通りです。
ザガーロ0.5mgの料金
Dr.AGAクリニックでは、ザガーロ0.5mg(30カプセル入り)を12,600円(税込13,860円) にてご提供しています。
デュタステリド0.5mgの料金
Dr.AGAクリニックでは、デュタステリド0.5mg(30カプセル入り)を8,500円(税込9,350円) にてご提供しています。
ザガーロ(デュタステリド)についてよくあるQ&A
プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)の違いは何ですか?
プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)の違いは、効果の範囲です。
プロペシア(フィナステリド)が「5αリダクターゼ」Ⅰ型の働きを阻害するのに対し、ザガーロ(デュタステリド)は「5αリダクターゼ」Ⅰ型に加えてⅡ型の働きも阻害できます。
5αリダクターゼは、Ⅰ型が後頭部と側頭部に、Ⅱ型が前頭部と頭頂部に、多く分布しているため、Ⅰ型・Ⅱ型の両方に作用するザガーロ(デュタステリド)のほうが、より広範囲に効果が期待できます。
実際に、917例のAGA患者を対象に、24週にわたってザガーロ・プロペシア・プラセボを投与した比較試験では、プロペシア1mg/日で頭頂部円内(直径 2.54cm円中)の発毛効果が56.5本だったのに対し、ザガーロ0.5mg/日では89.6本と、ザガーロに優位性がある結果が出ています。
個人輸入薬ではなくクリニックで購入すべきですか?
海外からの個人輸入薬は偽造品や粗悪品が届くリスクがあり、安全性が保証されていません。「医薬品副作用被害救済制度」の適応外にもなるため、何かあった場合の医療費はすべて自己負担となります。メリットよりもリスクが大きいため、専門クリニックの医師から処方を受けることが大切です。
ザガーロ(デュタステリド)は保険適用はされますか?
AGAは生命や健康の維持に直接的に影響する病気ではないため、ザガーロ(デュタステリド)による治療も自由診療かつ保険適用外になります。治療費を抑える観点としては、先発薬のザガーロではなく、ジェネリック医薬品のデュタステリドの利用検討をお勧めします。