プロペシアによる治療

このページでは、Dr.AGAクリニックの治療で使用する「プロペシア 1mg 28錠」について、効果や副作用などを含めてご紹介します。AGA(男性型脱毛症)にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
プロペシア 1mg 28錠
| 治療内容 | プロペシア 1mg 28錠 |
|---|---|
| メーカー | オルガノン(Organon & Co.) |
| 有効成分 | フィナステリド |
| 効果 | 男性におけるAGAの進行遅延 |
| 副作用 | 肝機能障害/リビドー(性欲)減退/勃起機能不全・射精障害・精液量減少/過敏症 など |
| 使用方法 | 1日1回1錠を服用 |
| 禁忌 | 本剤の成分で過敏症の既往歴のある方/本剤と同じ効果の薬を服用している方/小児(20歳未満) ※男性専用の治療薬 |
| 使用する際の注意点 | 錠剤は分割・粉砕不可/服用する本人以外が触れない/献血不可(服用を中止して1ヶ月以上の期間を空ける)/他の薬を服用中の方は事前に医師に相談/副作用が現れた場合は、すぐに服用を中止し医師に相談/自殺念慮または自殺企図が現れた場合はすぐに服用を中止し医師に相談 |
| 月額 | 10,900円(税込11,990円) |
プロペシアとは
プロペシアは、米国の製薬会社のメルク(MSD)で開発された有効成分「フィナステリド」を主成分とする内服タイプのAGA治療薬です。現在はメルク(MSD)から分社化されたオルガノン(Organon & Co.)で製造販売がされています。
もともと、前立腺肥大症の治療薬として誕生しましたが、AGAにおいて毛髪を成長させることが明らかとなり、1997年にFDA(米国食品医薬品局)から認可を受け、世界初の経口投与のAGA治療薬として「プロペシア」の商品名で発売されました。
日本でも2005年10月にプロペシアの承認が厚生労働省から下りており、現在は世界70ヶ国以上でも承認を得て、標準的なAGA治療薬となっています。
プロペシアの効果
プロペシアの効果は、男性におけるAGAの進行遅延です。
プロペシアは、体内の還元酵素「5αリダクターゼ」Ⅱ型の働きを阻害して、男性ホルモン「テストステロン」がAGAの原因となる別の男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されることを抑制します。
実際に、日本人の男性被験者414 名を対象に頭頂部の写真撮影による効果判定を行った試験(有効成分「フィナステリド」を48週にわたって1日あたり0.2mgまたは1mg投与)では、0.2 mg/日投与で54%、1 mg/日投与で58%に軽度改善以上の効果がありました。
また、引き続き 1 mg/日の投与を継続した試験において、2年間で68%、3年間で78%の症例で軽度改善以上の効果が得られました。
こうした結果から、日本皮膚科学会が公開している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」でも、成人男性のAGA治療に対してプロペシアの有効成分「フィナステリド」の内服は推奨度Aとなっています。
※効果には個人差があります。
プロペシアの副作用
プロペシアの副作用は、肝機能障害/リビドー(性欲)減退/勃起機能不全・射精障害・精液量減少/過敏症などです。詳細としては、以下が報告されています。
重大な副作用
- 肝機能障害(頻度不明):AST、ALT、γ-GTPの上昇
※肝機能障害の症状が現れた場合は、すぐに服用を中止し、医師にご相談ください。
発現頻度1~5%未満
- リビドー(性欲)減退
発現頻度1%未満
- 勃起機能不全・射精障害・精液量減少
- 乳房圧痛・乳房肥大
- 抑うつ症状
- めまい
発現頻度不明
- 過敏症(そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫)
- 生殖器症状(睾丸痛、血精液症、男性不妊症・精液の質低下など)
なお、性機能に関する副作用については、ポストフィナステリド症候群(PFS)といって服用中止後も症状が持続したとの報告があります。
Dr.AGAクリニックでは、無料カウンセリングにより、一人一人の患者様に合ったプランのご提案を致します。もし使用後に上記の症状が現れた場合は、副作用の可能性があるため直ちに使用を中止し、Dr.AGAクリニックの担当医にご相談ください。
参考:PMDA:プロペシア 添付文書(第4版 2023年 8月改訂)
プロペシアによる初期脱毛
プロペシアによる治療中に「初期脱毛」と呼ばれる症状が起こることがあります。治療開始後、2週間~1ヶ月頃から現れ、長い方では3ヶ月程度続くこともあります。
ただし、初期脱毛は、乱れたヘアサイクルが正常化され、弱っていた既存の毛髪が新しい健康な毛髪に生え変わる過程で起こる一時的な症状です。多くは一時的な経過とされ、その後に改善がみられることがあります(効果には個人差があります)。
この症状が現れた場合は自己判断で中止せず、当院医師へご相談ください。
プロペシアの使用方法
1日1回1錠を服用してください。詳細な服用方法は、処方時に当院の医師の指示に従ってください。
注意事項
- 食事の有無にかかわらず服用できます。
- 多量・頻繁に服用しても効果は上がりません。副作用の発現する可能性が高くなるため、用法用量を厳守してください。
- 毎日3ヶ月服用することで効果が現れる場合もありますが、通常は効果が確認できるまで6ヶ月の連日服用が必要です。
- 6ヶ月以上服用する場合はクリニックで定期的に効果を確認して、継続服用の必要性について検討する必要があります。
- 前日に飲み忘れた場合、翌日に2日分を服用することは厳禁です。
プロペシアの禁忌
プロペシアは男性専用の治療薬です。また、次のいずれかに該当する男性は、プロペシアを使用できません。
- 本剤の成分で過敏症の既往歴のある方
- 本剤と同じ効果の薬を服用している方
- 小児(20歳未満)
プロペシアに含まれるフィナステリドや同じ成分の薬剤、ザガーロやデュタステリドなどの5αリダクターゼ阻害薬を過去に服用された際に、そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫などの過敏症が現れたことのある方は、服用できません。
小児を対象とした臨床試験は実施されておらず適応がないため、小児は服用できません。
プロペシアを使用する際の注意点
- 錠剤は分割・粉砕せずにそのまま服用してください。
- プロペシアは皮膚からも吸収されるため、念のため本人以外の取扱いは避けてください。
- 献血を行う場合には、プロペシアの服用を中止して1ヶ月以上の期間を空けてください。
- 服用中はPSA値が低下することがあります。前立腺がん検診や泌尿器科受診の際は、服用中であることを必ずお伝えください。
- 服用中に肝機能障害などの重大な副作用が現れた場合は、すぐに服用を中止し医師にご相談ください。
- プロペシアとの因果関係は明らかではありませんが、服用した方に自殺念慮、自殺企図、自殺既遂が報告されています。自殺念慮または自殺企図が現れた場合はすぐに服用を中止し医師にご相談ください。
詳細な安全性情報については、処方時に医師からしっかりと行います。
プロペシアの主成分を含むオリジナル治療薬「Birth」
Birthは、Dr.AGAクリニックの治療で用いられる製品で、有効成分「フィナステリド」と有効成分「ミノキシジル」を主成分とする経口タイプの医薬品です。
詳しくは以下をご覧ください。
プロペシアについてよくあるQ&A
プロペシアだけでAGAは完治しますか?
プロペシアの主な役割は、今起きているAGAの進行遅延になります。そのため、初期のAGA患者様の場合、プロペシアだけを使用する治療に適しているといえます。
一方、AGAの症状が進んだ段階では、プロペシアでAGAの進行遅延をするだけでは毛量の回復に十分とはいえません。
AGAが進行した状態からの改善を目指す場合は、発毛効果が期待できるミノキシジルローションによる治療も並行することを推奨しております。
どんな症状が現れたらプロペシアを服用すべきですか?
プロペシアの服用を検討するAGAの初期症状の特徴には、「髪のハリやコシがなくなる」「抜け毛の量が増える」「産毛のような細く短い毛が増える」の3つが主に挙げられます。このような段階であれば、プロペシアの内服だけでも症状が改善する可能性が高くなります。
個人輸入薬ではなくクリニックで購入すべきですか?
日本には医薬品が原因で重い副作用が発生した場合に給付金の申請が行える「医薬品副作用被害救済制度」がありますが、個人輸入した薬による副作用は対象外となってしまいます。
そのため、当院のような専門のクリニックで、安全性が確認されているAGA標準治療薬の処方を受けることをお勧めします。
プロペシアは保険適用はされますか?
プロペシアによるAGA治療は保険適用外の自由診療になります。
治療費を抑える観点として当院では、先発薬のプロペシアではなく、ジェネリック医薬品のフィナステリドによる治療をお勧めしています。
当院の治療費については「Dr.AGAクリニックの治療費」をあわせてご覧ください。


