リジン(リシンともいう)は体内では合成できない必須アミノ酸の1つで、その中でも最も不足しやすいアミノ酸です。市販の育毛剤や育毛サプリに配合されていることも多く、薄毛でお悩みの方は耳にされたこともあるかもしれません。
そんなリジンは本当にAGAに効果があるのか、こちらの記事で解説いたします。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状や治療法については必ず医師の診察を受けてください。効果には個人差があります。
薄毛・AGA治療の症例写真
リジンはAGA治療に効果ある?

食事のタンパク質はアミノ酸に分解され、毛根へ運ばれます。毛髪ではアミノ酸からケラチンが作られますが、このタンパク質合成を支える酵素の働きにリジンが関わっているとされています。
ただし、AGAの原因である男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成を抑制する効果などはありません。そのため、リジンだけでAGAの症状を改善することは難しいと言えます。
リジンとは?

リジンとは体をつくる20種類のアミノ酸のうち、体内で合成することができない9種の必須アミノ酸の一つです。⽣体のタンパク質中に2〜10%含まれており、世界保健機関(WHO)によるリジンの1日摂取目安量は2.1gです。
抗体やホルモン、酵素などの構成成分として利⽤され、体の組織の修復に関わる働きがあるとされます。
リジンを多く含む食品

リジンは体内で生成することができないため、食べ物から摂取する必要があります。
リジンを多く含む食品としては以下の表の通りです。
| 食品 | 100g当たりのリジンの量 |
|---|---|
| カゼイン | 7200mg |
| かつお節 | 6700mg |
| 干しだら | 6400mg |
| かたくちいわし/煮干し | 5800mg |
| ビーフジャーキー | 4700mg |
| するめ | 4200mg |
| 豚ヒレ肉 | 3500mg |
| しらす干し | 3500mg |
| 湯葉 | 3500mg |
| 凍り豆腐 | 3500mg |
| 若どり胸肉 | 3500mg |
| パルメザンチーズ | 3400mg |
| 豚もも肉 | 2800mg |
| 牛もも肉 | 2800mg |
| ゴーダチーズ | 2700mg |
| べにざけ | 2600mg |
| 若鶏もも肉 | 2600mg |
| きな粉/青大豆/全粒大豆 | 2500mg |
出典:「食品データベース(日本食品標準成分表八訂(増補)2023年度)」(文部科学省)をもとに作成。
リジンの摂取に関しては当院の食事改善相談サービスでご相談ください
当院では、ご来院の際にカウンセリングの中で患者様の疑問や質問にお答えしております。
食事改善相談サービスでは、リジンを始めとした髪の健康に関わるとされる食べ物・栄養素や、髪の健康に悪影響を与える可能性がある食べ物・飲酒・喫煙など、AGAに関係する食事改善についてお伝えしております。