毛に関わらず、顔や体のパーツには暮らしている地域ごとの影響を受けていることがあります。
例えば、欧米人の鼻の高さに比べてアフリカ系の人々は鼻が低い傾向にあります。
これはアフリカなどの高温多湿な地域で顔の高い位置にある鼻が日焼けなどの高温でダメージを受けるのを避けるため低く潰れたよう鼻になったといわれており、逆に寒冷の地域に暮らす人々の鼻が高いのは、低温で乾燥した空気を加熱・加湿するために、より多くの湿気や、粘膜に流れてくる血液で空気を温めるためる必要があるため、高くて大きな鼻になったといわれています。
毛が生える位置や毛質にもそれぞれ意味があり、毛の役割を考えるためには体の部位別に考える必要があります。
髪の毛は頭を外的刺激から、黒い髪の毛は頭皮を紫外線から守る役割があります。
黒人の方の筒状にカールした髪の毛は強い紫外線から頭皮を守る性質や通気性をよくして冷却効果を高める役割があるといわれています。
それぞれ、気候や風土に合わせて進化したと考えられています。
髪の毛の他、眉毛や睫毛はほこりや汗が目に入るのを防ぎ、鼻毛は吸い込む空気をろ過する大切な役割があります。
腋毛や陰毛は、皮膚が絶えず擦れる部分での摩擦を抑制する役割があります。
髪の毛・眉毛・睫毛以外の毛は近年嫌煙されがちですが、本来は体を守る大切な役割があります。
必要以上に気にして手を加えるよりも、夏場の肌が露出する機会がある時のみ処理するなど、本来の機能を生かした使い方が出来れば毛の大切さと役割をより強く実感できるのではないでしょうか。