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ミノキシジルは女性が使うと危険?注意点や効果・副作用をわかりやすく解説

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AGAの治療薬として有名なミノキシジルですが、女性は使えないと思っている人もいるのではないでしょうか。ミノキシジルは女性も服用でき、国内のガイドラインでも女性への使用を推奨されている医薬品です。

本記事では、ミノキシジルを女性が使う際の注意点や、ミノキシジルの効果・副作用などについて解説します。AGA・FAGA治療をしてみようとお悩みの人は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

ミノキシジルは女性が使うと危険?

「ミノキシジルは男性が使うもの」「女性は使ってはいけない」というイメージを持つ人もいるのではないでしょうか。そのようなことはなく、ミノキシジルは女性が使用しても問題ない医薬品です。

ミノキシジルは病院で処方されることもありますし、市販の女性用発毛促進剤にも配合されています。

ですが、男性と女性ではミノキシジルの効果の出方に違いがあるため、使用量が異なるなど注意点がいくつかあります。ミノキシジルを使用したい女性は、この記事でご紹介する注意点をよく確認しておきましょう。

ミノキシジルを女性が使う際の注意点・禁忌

ミノキシジルを女性が使う際の注意点は以下の7点です。

  • 服用前には必ずクリニックで相談する
  • ミノキシジルを使用してはいけない人がいる
  • 市販の外用薬を購入する際はミノキシジルの含有濃度に気をつける
  • 過去にミノキシジルでアレルギーが出た場合は使用しない
  • 血圧が不安定な人は医師へ相談が必要
  • 個人輸入で製品を購入しない
  • 継続して服用すること

それぞれ詳しく解説していきます。

服用前に必ずクリニックで相談する

ミノキシジルは、血管を拡張し血行を促進することで発毛・育毛を促進します。服用に注意が必要な人もいるため、事前にクリニックでミノキシジルの服用が適切か相談してください。

また、ミノキシジルを個人輸入して偽物を購入してしまう人もいますが、必ずクリニックで処方してもらうようにしましょう。個人輸入品の偽物の中には、配合成分が表示とまったく異なり、健康被害が出たり効果が得られなかったりするケースが報告されています。

現在、ミノキシジルの内服薬は医療機関でのみ入手できます。また、外用薬の場合、医療機関もしくは薬剤師の在籍している薬局・ドラッグストアでのみ購入可能です。いずれにしても、医師の診察・処方もしくは薬剤師からの説明が必要な薬です。

個人の判断で服用を開始することのないよう注意しましょう。

ミノキシジルを使用してはいけない人がいる

ミノキシジルは血管を拡張する作用がありますが、内服薬の場合は頭皮だけでなく全身の血管に作用してしまいます。そのため、血圧が低くなってしまう副作用が起こりやすく、心臓・肺・血管に疾患のある人に影響が出やすいです。

次に該当する人は、ミノキシジルの内服薬は使用できません。

【ミノキシジルを使用してはいけない人】

  • 心疾患の治療をしている人
  • 高血圧の治療をしている人
  • 血管や肺に疾患がある人

また、ミノキシジルは妊娠中・妊娠を希望している人には処方しないことが多いです。ここでご紹介していないものでも、現在、他の医療機関を受診している人は、必ずミノキシジルを処方する医師に伝えましょう。

参照:ミノキシジル 添付文書

市販の外用薬を購入する際はミノキシジルの含有濃度に気をつける

ミノキシジルの外用薬は、第1類医薬品という分類の市販薬として薬局やドラッグストアで販売されています。自分で市販の外用薬を購入するときは、外用薬の種類をきちんと確認しましょう。市販の外用薬では、ミノキシジルの含有濃度がそれぞれ異なるため注意が必要です。

国内のガイドラインでは、ミノキシジルの含有濃度は男性で5%、女性で1%が推奨されています。女性の場合、1%でも十分な発毛促進効果が認められていますが、5%のように高濃度の場合は副作用のリスクが高く出る可能性があると報告されているためです。

市販の外用薬にはミノキシジル1%の商品があるので、女性はこちらを選んでください。商品の選び方に不安がある場合は、薬剤師に相談するとよいでしょう。また、その他にも心配な点がある場合は市販薬を購入するのではなく、クリニックの専門医に相談しながら治療を進めていくのが安全です。

参照:日本皮膚科学会ガイドライン|男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年度版 p7〜8

過去にミノキシジルでアレルギーが出た場合は使用しない

内服薬でも外用薬でも、過去にミノキシジルの服用でアレルギーが出た場合は、再び服用することのないようにしてください。

過去にアレルギーが出た成分を使うと、高い確率でアレルギー症状が起こります。その結果、アレルギーの症状も重くなる可能性があるため、別の成分に切り替える必要があります。

過去にミノキシジルの服用でアレルギー症状が出たことのある人で、発毛・育毛を行いたい場合は、医師によく相談して治療を進めていきましょう。

血圧が不安定な人は医師へ相談が必要

血圧が不安定な人や、高血圧もしくは低血圧といわれたことのある人はミノキシジルを使ってよいか、かかりつけ医がいる場合には相談しておきましょう。または、クリニックでの診察時、ミノキシジルの処方を受ける際に医師へ相談してください。

ミノキシジルには血管を拡張させる作用があり、低血圧などの副作用を起こす可能性があります。特に内服薬での副作用が起こりやすいため注意が必要です。

個人輸入で製品を購入しない

個人輸入とは、海外製の医薬品をインターネット通販などで購入することをいいます。個人輸入される医薬品は、日本国内での有効性や安全性が確認されていないため、効果が出なかったり副作用が出たりする可能性が高いです。

実際に、近年では個人輸入した医薬品による健康被害が相次いでいます。個人輸入品の中には、成分がまったく異なる偽物もあり危険です。また、ミノキシジルを自己判断で服用すると思わぬ副作用を起こす可能性が高まります。

個人輸入した医薬品を服用して副作用が出た場合、医療機関での対処も適切におこなえない可能性もあるため、ミノキシジルに限らず医薬品の個人輸入はしないようにしましょう。

参照:厚生労働省|医薬品等を海外から購入しようとされる方へ

継続して服用すること

ミノキシジルは、副作用が出ないようであれば継続的に使用するのがおすすめです。ミノキシジルは血行を促進して発毛・育毛効果を発揮しますが、服用をやめてしまうとその効果があらわれなくなり、服用前の状態に戻ってしまう可能性があります。

ミノキシジルは、医師と相談しながら服用を続けていきましょう。

ミノキシジルの効果

ミノキシジルの内服薬は、もともとは高血圧の治療薬として開発されました。実際に、アメリカでは高血圧の治療薬として承認されています。

そして、副作用である多毛症を利用し、薄毛治療薬として使われ始めました。現在、ミノキシジルの内服薬は保険適用のない自由診療で医師から処方を受けられます。また、外用薬は市販薬としても承認され、薬局・ドラッグストアで購入することも可能です。

ミノキシジルは、内服薬・外用薬ともに血管を拡張する作用によって頭皮の血行を促進し、栄養状態をよくすることで発毛を促進する効果が期待されています。

また、毛髪の成長期に重要なインスリン様成長因子1(IGF-1)や血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の分泌を促進し、ヘアサイクルを延長すると期待されているのです。毛母細胞の死滅(アポトーシス)を防ぐことでも、ヘアサイクルを改善します。

AGAやFAGAは、ヘアサイクルが短くなることで毛髪が細くなったり脱毛したりしてしまうことが原因です。ミノキシジルはこのヘアサイクルの短縮を防いで、育毛効果を発揮します。

参照:小友 進|新薬紹介総説 ミノキシジルの発毛作用について

関連記事:ミノキシジルの効果は?副作用や服用方法、注意点をわかりやすく解説

ミノキシジルの副作用

ミノキシジルには次のような副作用があります。

  • 初期脱毛
  • 皮膚炎
  • 動悸・息切れ
  • 頭痛・めまい
  • むくみ
  • 多毛症
  • 肝機能障害
  • 心疾患

多くの副作用は内服薬で特に起こりやすいと考えられます。皮膚炎に関しては、外用薬に起こりやすいでしょう。それぞれ詳しく見ていきます。

初期脱毛

初期脱毛とは、ミノキシジルを服用し始めてから起きる脱毛のことです。ミノキシジルは、ヘアサイクルを長期に変化させていく効果がありますが、それに伴って一時的に脱毛が見られると考えられています。

個人差はありますが、この初期脱毛は服用を継続していく段階で自然となくなっていきます。ここでミノキシジルの服用をやめてしまう人が多いですが、気にせず継続することが大切です。

皮膚炎

皮膚炎は、特に外用薬を服用したときに起こります。外用薬を塗った頭皮に発赤(ほっせき)やかゆみ、フケのようなものが発生する落屑(らくせつ)が皮膚炎で見られる症状です。また、外用薬による刺激を感じる人もいるでしょう。

内服薬の場合でも、薬の成分や添加物が合わないためにアレルギー症状が出る可能性もあります。このような皮膚の症状が出た場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。

動悸・息切れ

ミノキシジルを服用すると、ドキドキするような動悸や、息苦しさ、息切れを起こすこともあります。ミノキシジルの血管拡張作用によって血圧が下がり、心臓がより活発に動いてしまうためです。

動悸や息切れの症状が続く場合は、すみやかに医療機関を受診しましょう。また、これらの症状が起こりやすい心臓の疾患がある人や血圧の薬を服用中の人は、ミノキシジルを服用する前に医師に相談してください。

頭痛・めまい

ミノキシジルの血管を拡張する作用で、頭痛を引き起こす場合もあります。また、低血圧によるめまいやふらつきの副作用が発生するかもしれません。

頭痛やめまいの症状が起きた場合も、早めに医師の診察を受けるようにしてください。

むくみ

手足や顔などの末端がむくむことがあります。ミノキシジルによって血管が拡張すると、血液量が減ったと体が認識して血液を増やそうとします。その結果、体内の血液量が増えてむくみの症状が出てしまうのです。

むくみの症状は放っておかず、すみやかに医療機関を受診してください。

多毛症

ミノキシジルの内服薬を服用すると、全身に作用するため体毛も増えてしまうことがあります。また、外用薬の場合には塗った部分に近い顔に毛が生えやすくなります。

ミノキシジルの効果が出ている証拠でもあるのですが、気になる場合は医師に相談して他の治療法に変更するとよいかもしれません。

肝機能障害

肝機能障害とは、何らかの原因によって肝臓の機能が落ちてしまった状態のことです。ミノキシジルは、肝臓で代謝されることで効果を発揮するため、服用するとまれに肝機能障害を起こすことがあります。

肝機能障害の自覚症状としては、全身がだるくなる・むくみ・皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)・かゆみなどがありますが、症状をまったく感じないという場合も多いです。肝機能障害は血液検査で判定できるため、普段の健康診断でも確認できます。

血液検査で肝機能を指摘された場合は、早めに医師に相談しましょう。また、自覚症状があらわれた場合は医療機関を受診してください。

心疾患

心疾患とは、心筋梗塞や心不全、狭心症、不整脈などの心臓に起こる疾患のことです。ミノキシジルは、全身の血管を拡張させますが、その結果、心疾患の副作用があらわれることがあります。

胸の痛みや動悸などの症状があったら、すみやかに医師に相談しましょう。

ミノキシジルの副作用が改善しないときの対処法

ご紹介した副作用の中でも、初期脱毛や多毛症はミノキシジルの服用を続けても問題ない副作用です。ただし、初期脱毛や多毛症の症状がつらい場合は、医師に相談してみましょう。

それ以外の皮膚炎や動悸・息切れ、頭痛・めまい、むくみ、肝機能障害、心疾患といった副作用は、放置せずに専門の医療機関を受診してください。また、肝機能障害など自覚症状がない副作用もあるため、健康診断などでの定期的な血液検査をきちんと受けるようにしましょう。

ミノキシジルに関するよくある質問

最後に、ミノキシジルに関する質問をまとめました。服用・使用するときの参考にしてください。

Q.ミノキシジルの服用をやめるとどうなる?

ミノキシジルの服用をやめると、服用する前の状態に戻ってしまう可能性があります。ミノキシジルは毎日の継続が大切です。可能であれば、服用の継続をおすすめします。

Q.ミノキシジルが効かない人もいますか?

ミノキシジルの効果には個人差があります。「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年度版」によると、女性の場合、24週間(約6カ月)の臨床試験において、ミノキシジル1%の効果が確認できたという報告がありました。

ただし、何らかの疾患による脱毛や、円形脱毛症などの別の病気の場合は、ミノキシジルが効かないことがあります。薄毛の原因を特定するためにも、まずはクリニックを受診し医師に相談してみましょう。

Q.ミノキシジルを使用したら女性でも初期脱毛は起こりますか?

ミノキシジルの副作用は、性別に関係なく起こります。初期脱毛も性別関係なく、女性でも起こる場合があります。

Q.ミノキシジルの市販薬を女性が使っても良い?

ミノキシジルは女性が使用しても問題ない成分です。しかし、男性が5%のミノキシジル外用薬を推奨されているのに対し、女性の場合は1%のミノキシジル外用薬が推奨されています。そのため、市販薬を選ぶときには注意が必要です。

国内で販売されているミノキシジルの市販薬は、女性専用に販売されている商品があります。女性はそちらを選び、他の男性向けの市販薬は購入しないよう気をつけましょう。

まとめ

発毛・育毛効果のあるミノキシジルは、女性も服用できる医薬品です。国のガイドラインでも推奨されている成分で、毎日継続して服用することで効果が期待できます。

ただし、服用できない人や、副作用、使用上の注意点があるため、服用を考えている人はまず医師に相談することをおすすめします。

「ミノキシジルを使ってAGA・FAGAの治療をしてみたい」という人は、Dr.AGAクリニックにご相談ください。AGA・FAGAの専門医師が、医学的根拠に基づいて治療を行います。

また完全予約制で24時間無料カウンセリングのご予約を受け付けており、待合室がない完全個室で診察と治療を行うので、プライバシーへの配慮も十分です。女性でも安心して治療を受けて頂くことができますので、お気軽にご相談ください。

この記事の監修医師
総院長

Dr.AGAクリニック総院長 坂口海雲

H21 大阪市立大学医学部 卒業
H23 大阪市立大学循環器内科 入局
H23 ベルランド総合病院
H24 川崎病院 臨床助教
H25 大阪市立大学病院
H28 福島吉野スマイル内科・循環器内科 開院
R2  Dr.AGAクリニック 総院長就任

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