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生え際の後退・M字はげは治らない?手遅れ?治し方や対策を解説

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「なんだか生え際が後退してM字になってきてる」
「こめかみのあたりがはげてきた気がする」
ふと鏡で自分の頭を見たときに、このように衝撃を受ける人もいるのではないでしょうか。

「生まれつきM字で……」
「高校生だけど前髪がM字はげの感じになってきて……」
「20代だけどM字はげが進行してきて……」
「これはM字はげなのか、勘違いなのか……」
とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。

生え際の髪の毛が薄くなり、おでこがM字を描いている状態を「M字はげ」と呼びます。原因にはAGA(男性型脱毛症)や牽引(けんいん)性脱毛症があり、早めの対策で改善してくことが可能です。

そこで、本記事では、手遅れになる前に、M字はげの原因や治し方、自分でできる対策などについて解説します。

生え際の後退はAGAのサイン?

AGA(男性型脱毛症)の特徴に、生え際の後退やM字はげがよく挙げられます。しかし、必ずしも「生え際が後退する=AGA」とは限りません。生え際の後退は牽引(けんいん)性脱毛症のような別の脱毛症でも引き起こされるためです。

生え際の後退は、原因をしっかり特定し、適切な治療を行えば改善することが多いです。この記事を読んで、生え際の後退の原因についても詳しく知っておきましょう。

生え際の後退の特徴

「生え際が後退した」ということに明確な基準はありません。ですが、次のような悩みが出てきたときは、生え際の後退を防ぐ対策をしていくと安心でしょう。

  • 以前よりおでこが広くなったと感じる
  • 帽子でおでこを隠したくなる
  • 生え際の産毛が細い・短い

上記のように、おでこの広がりが気になり、髪の毛が薄くなっていると感じる場合は、早めに対策することをおすすめします。

生え際の後退・M字はげの特徴

生え際の後退・M字はげの主な原因は、「AGA(男性型脱毛症)」「牽引性脱毛症」の2つが考えられます。

ここでは、この2つの脱毛症について解説します。

AGA(男性型脱毛症)

特に男性の場合、AGAが原因で生え際の後退・M字はげが起きていることが多いでしょう。

AGAとは、男性ホルモンのテストステロンが活発になって発症する脱毛症です。発毛には毛母細胞が分裂していく過程が必要ですが、男性ホルモンが生え際や頭頂部に運ばれると、毛母細胞の分裂が妨げられます。よって、髪の毛の成長サイクルが短くなり、細く短い毛や抜け毛が多くなるのです。

女性もAGAになる可能性がありますが、FAGA(女性の男性型脱毛症)の場合は、生え際が後退するより頭部全体の髪の毛が薄くなっていく傾向にあります。

AGAやFAGAは、これからご紹介する治療薬や光治療などで改善していくことができます。

牽引性脱毛症

牽引性脱毛症が原因で生え際の後退・M字はげが起こることもあります。特に、髪を結ぶ人やきつめの帽子をかぶる人は、牽引性脱毛症の可能性もあり得るでしょう。

髪の毛を後ろに引っ張ることで、生え際の髪の毛が抜けやすくなります。次のようなヘアスタイルは牽引性脱毛症になりやすいです。

・ポニーテールやお団子など、髪をひとまとめにするヘアスタイル
・頭のサイドを編み込むヘアスタイル
・オールバックのような髪を引っ張るヘアスタイル
・エクステンションの装着
・ヘアアイロンで髪を引っ張る行為

上記のヘアスタイルや習慣を長期間続けていると、毛根に障害が起きて髪の毛が生えてこなくなってしまいます。早めの段階で上記のヘアスタイルや習慣を改善していくと、生え際の後退を防げるでしょう。

M字はげの見分け方

M字はげに明確な基準はありませんが、次のようなことを感じたらM字はげになっているかもしれません。

・以前よりも左右の生え際が後退して、おでこがM字型に見える
・元々生え際がM字の形をしていたけど、最近M字がより目立つようになった
・生え際が徐々に後退している気がする
・生え際の髪の毛が以前より細く短くなっている

また、髪の毛が全体的に細くなっている場合や、抜け毛の量が増えた場合、抜け毛が細く短い場合は、髪の毛の成長サイクルが短くなっている証拠です。これらの条件が当てはまる方は、AGAの可能性も高いでしょう。

生え際の後退が回復した人はいる?

結論からお伝えすると、生え際の後退が回復した人はいます。生え際の後退の原因をしっかり把握し、原因に合わせた適切な治療を行えば、改善しやすくなります。

自分がAGAか牽引性脱毛症のどちらかがわからない場合や、効率よく生え際の後退を改善したい場合には、早めに専門家に相談すると良いでしょう。

生え際の後退・M字はげを改善する方法

AGAによる生え際の後退・M字はげの主な治療法は、「薬剤治療」「植毛・増毛」「光治療」「注入療法」です。

ここからは、それぞれの治療法の特徴を解説します。。

薬剤治療

薬剤治療では、AGAの原因である男性ホルモンのはたらきを抑えたり、頭皮の血管を広げたりする薬剤で髪の成長を促します。治療に使う薬剤には内服薬(飲み薬)と外用薬(塗り薬)があり、その人に合った薬剤を使用します。

  内服薬

AGAに使う内服薬(飲み薬)の効果と主な副作用は、以下のとおりです。医師に指示された量を服用してAGAを改善していきます。

薬剤名期待できる効果主な副作用
プロペシア(フィナステリド)男性ホルモンのはたらきを抑えて、髪の毛の成長サイクルを正常化してAGAを改善しますリビドー(性欲)減退、勃起機能不全、肝機能障害など
ザガーロ(デュタステリド)男性ホルモンのはたらきを抑えて、髪の毛の成長サイクルを正常化してAGAを改善しますリビドー(性欲)減退、乳頭痛、勃起機能不全、肝機能障害など
ミノキシジル血管を広げることにより頭皮の血流を改善します。また、髪の毛の成長サイクルを正常化してAGAの改善や発毛を促します動悸、めまい、胸痛、むくみ、頭痛、吐き気など

AGAの治療に使う内服薬は錠剤のため、服用のしやすさがメリットとなるでしょう。デメリットとしては服用できる人が限られている点が挙げられます。

プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)は、女性や小児、妊娠希望のあるパートナーがいる男性などは服用できません。これは、プロペシアとザガーロが男性ホルモンのはたらきを抑えることでホルモンバランスに影響を与えてしまうためです。また、ミノキシジルは血管を広げる作用があるため、心臓や肺、血管などに疾患がある場合、内服薬は服用できません。

  外用薬

現在、AGAの改善効果があるといわれている外用薬には、ミノキシジル・アデノシン・カルプロニウム塩化物・t-フラバノン・サイトプリン・ペンタデカン・ケトコナゾールなどがあります。

日本皮膚科学会のAGA診療ガイドラインで最も推奨されている薬剤は、ミノキシジルの外用薬です。ミノキシジルの外用薬は、内服薬と同じく血管を広げることで頭皮の血流や髪の毛の成長サイクルを改善します。第一類医薬品の市販薬としても発売されていて、薬剤師からの説明を受けたうえで薬局・ドラッグストア・インターネットで購入可能です。

外用薬のメリットは、内服薬と比較して全身性の副作用が起きにくい点が挙げられます。持病で内服薬が使えない場合でも、外用薬なら使用できることもあります。

デメリットとして考えられるのは、塗布する手間があること・髪の毛がごわつきやすいこと・塗布した箇所に刺激を感じる場合があるという点です。外用薬を使用して刺激を感じる場合には、早めに医師や薬剤師に相談すると良いでしょう。

植毛・増毛

植毛・増毛は見た目を早く改善させたい場合におすすめです。それぞれ、次のような特徴があります。

  • 植毛
    頭皮に自分の髪の毛(自毛)や人工毛を植え付けます。日本皮膚科学会のガイドラインによると、自毛植毛の場合は生着率(植毛した髪の毛がきちんと機能する確率)は82.5%以上で、AGAの治療薬で効果が見られない場合に推奨されている治療法です。
  • 増毛
    髪の毛に人工毛を結びつけたり、頭皮に人工毛が生えたシートを接着したりする治療法です。髪の毛や頭皮に負担がかかる場合もあるでしょう。

植毛は、自分の髪の毛がある程度残っている場合に有効です。自分の髪の毛がほとんど残っていない場合には増毛が勧められるでしょう。

光治療

光治療では、頭皮にLEDや低出力レーザーを照射することにより髪の毛の成長を促します。日本皮膚科学会のガイドラインにおいても推奨されている治療方法です。

光治療では、皮膚への刺激や副作用が少なく、まれに痛みやかゆみ、乾燥などの副作用が起こる程度でしょう。ただし、光治療で使う機械は日本で認可されていないため、治療期間や効果、副作用、費用などについては、クリニックによって異なります。

注入療法

注入療法は別名「メソセラピー」とも呼ばれ、注射器や電気、ダーマローラー(極細針のついたローラー)などで頭皮に直接薬剤を注入する治療法です。

注入療法で使用する薬剤は、頭皮を整え髪の毛の成長を促すような美容成分やビタミン、ミネラル、アミノ酸、ヒアルロン酸などが多いです。プロペシアやザガーロなどのAGA治療薬を注入する場合もあります。

注入療法はクリニックへ通院したときに施術するだけなので、AGA治療薬の服用を手間だと感じる方におすすめです。その代わり、定期的に通院が必要なことと、他の治療法と比べて費用が高い傾向にあります。注入療法の費用は1回数万円、1クール数十万円と高額になることもあるので、医師とよく相談して治療を受けるかどうか検討しましょう。

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この記事の監修医師
総院長

Dr.AGAクリニック総院長 岩槻 快樹

2019年 大阪市立大学医学部卒業
2019年 大阪市立大学医学部附属病院
2021年 医療法人杏和会 阪南病院
2022年 Dr.AGAクリニック大阪梅田院 院長就任
2024年 Dr.AGAクリニック 総院長就任

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