AGA(男性型脱毛症)の治療を検討する中で、「フィンペシア」という治療薬の名前を聞いたことのある方もいらっしゃると思います。ただ、フィンペシアがどんな薬なのか、不安をお持ちの方も多いでしょう。
そこで本記事では、フィンペシアとはどんな薬なのか、効果、他の薬との違い、副作用、飲み方、危険性などについて詳しく解説します。AGA治療をより安心して受けたい方は、ぜひ参考にしてください。
AGA治療シミュレーション
フィンペシアとは

フィンペシアとは、インドのシプラ社が製造・販売しているAGA治療薬です。主成分はフィナステリドで、白色をした丸型の錠剤であるのが特徴です。
インターネットで検索をすると、赤箱と緑箱のパッケージ画像が表示されますが、赤箱はインド国内向けの商品で、緑箱はのインド以外の海外流通向けの商品です。かつてはコーティング剤にキノリンイエロー(黄色203号)が使用されていましたが、現在は使われていません。そのため、海外向け・インド国内向けのいずれパッケージにも「Quinoline Yellow Free」と記載されています。
フィンペシアとプロペシアの違い
フィナステリドを主成分とするAGA治療薬には、フィンペシア以外にも、プロペシアがあります。
では、フィンペシアとプロペシアの大きな違いの大きな違いは何かというと、以下の2点です。
- 先発薬(新薬)か、後発薬(ジェネリック医薬品)か
- 厚生労働省の認可を受けているか否か
プロペシアは、米国の製薬会社のメルク社(MSD)で開発されました。フィナステリドを主成分とするAGA治療薬で最初に開発された先発薬です。日本でも2005年10月にプロペシアの承認が厚生労働省から下りており、現在は世界60ヶ国以上でも承認を得て、標準的なAGA治療薬となっています。
一方、フィンペシアは前述の通り、インドのシプラ社が製造・販売しているAGA治療薬です。プロペシアの後発薬の位置づけですが、日本の厚生労働省から承認を受けていないため、国が正式に認めた後発薬ではありません。
関連記事:プロペシア(フィナステリド)による治療
フィンペシアとミノキシジルの違い
フィンペシアとミノキシジルの違いは、薬が持つ働きです。
フィンペシアの主成分であるフィナステリドの効果は、男性におけるAGAの進行遅延です。
一方、ミノキシジルの効果は、壮年性脱毛症における発毛、育毛および脱毛(抜け毛)の進行予防です。
関連記事:ミノキシジルによる治療
フィンペシアの効果

フィンペシアは、体内の還元酵素「5αリダクターゼ」Ⅱ型の働きを阻害して、男性ホルモン「テストステロン」がAGAの原因となる別の男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されることを抑制します。
詳しくは、主成分であるフィナステリドについて解説した記事もあわせてご覧ください。
関連記事:プロペシア(フィナステリド)による治療
フィンペシアの副作用は?

フィンペシアは日本未承認薬であるため、副作用の発現確率に関する詳しいデータは明らかにされていません。
ちなみに、フィンペシアと同じ主成分のプロペシアの副作用は、「肝機能障害」「リビドー(性欲)減退」「勃起機能不全・射精障害・精液量減少」「過敏症」などです。ただし、フィンペシアとプロペシアでは、コーティング剤などの添加物が異なるため、あくまで目安としての情報であり、過信は禁物です。
副作用症状の詳細については、同じ主成分のプロペシアの記事に記載されていますので、そちらも合わせてご覧ください。
関連記事:プロペシア(フィナステリド)による治療
フィンペシアの飲み方

フィンペシアは1日1回1錠を服用してください。食事の有無にかかわらず服用できます。
飲み忘れに気づいた場合、次の服用時間までの間が短いならば、飲み忘れた分は抜かして、次の服用時間に1回分を服用してください。決して2回分を一度に服用しないでください。
フィンペシアを使用してはいけない方

フィンペシアを使用してはいけない方は、「本剤の成分で過敏症の既往歴のある方」「女性(妊婦、妊娠の可能性のある女性、授乳婦を含む)」「小児」です。
フィンペシアや同じ成分の医薬品を過去に服用された際に、そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫などの過敏症が現れたことのある方は、服用できません。
また、妊婦や妊娠の可能性がある女性がフィンペシアを服用すると、男性ホルモンのジヒドロテストステロンを低下させる作用により、男子胎児の生殖器官等の正常な発育に影響を及ぼすおそれがあります。フィンペシアは皮膚からも吸収されるため、妊婦や妊娠の可能性のある女性、授乳中の女性は、錠剤に触れることも避けてください。
小児への使用については、小児を対象とした臨床試験は実施されておらず、適応がないため服用できません。
安易にフィンペシアを使用するのは危険!AGAクリニックで正規品の処方を受けましょう

フィンペシアを購入する際、価格の安さから個人輸入を考える方もいますが、偽造品や粗悪品が届く可能性もあり、医師でも製造元の確認が難しいほどに見極めは困難です。
また、日本には医薬品が原因で重い副作用が発生した場合に給付金の申請が行える「医薬品副作用救済制度」がありますが、個人輸入した薬による副作用は対象外となってしまいます。
個人輸入したフィンペシアを服用した方が、不安を感じて当院を訪れるケースも出てきています。本来であれば負わなくてよいリスクなので、当院のような専門の医療機関で、安全性が確認されているプロペシアやフィナステリドの処方を受けることをお勧めします。
なお、Dr.AGAクリニックでは品質や安全性に懸念が残るフィンペシアは処方せず、先発薬(新薬)の「プロペシア」と後発薬(ジェネリック医薬品)として日本国内で発売されている「フィナステリド1mg(国産)」を処方しています。
Dr.AGAクリニックではLINEでお問い合わせ・即簡単予約が可能です。専門的なアドバイスをもとに、安心できる最適な方法でAGA治療に取り組まれることを、ぜひご検討ください。