ネットでAGA治療について調べていると、「ミノキシジルをやめてよかった」という声を目にする機会があるかもしれません。こうした言葉に触れると、これから使用しようと考えていた人は不安を感じますし、すでに使用していた人は悩んでしまうこともあるでしょう。
では、実際のところ、「ミノキシジルをやめてよかった」は事実なのでしょうか?
この記事では、現実にやめるとどうなるのか、やめたほうがいいタイミング、いざやめる際の注意点などについて、お伝えします。
なお、そもそもミノキシジルがどんな薬なのかについては、「ミノキシジルとは?効果や副作用、使い方や注意点を解説」に詳しく記載しているため、そちらもあわせてご覧ください。
ミノキシジルをやめるとどうなる?
ミノキシジルをやめた場合、AGAが再発して薄毛が進行する可能性があります。ただし、ミノキシジルのみを使用しているケースと他のAGA治療薬を併用しているケースでは、その後に起こりうる状況が異なります。
では、2パターンに分けて解説していきます。
ミノキシジルのみを使用している場合
ミノキシジルのみを使用している場合、中断するとAGAが再発する恐れが高いといえます。ミノキシジルがもっている発毛促進とヘアサイクル改善の効果が期待できなくなるため、新しく生えた髪や強くなった髪が再び薄くなってしまう可能性があります。
ミノキシジルと他の薬を併用している場合
ミノキシジルと他の薬を併用している場合、ミノキシジルのみ中断するだけであれば薄毛の進行を抑制したまま毛量を維持できる可能性があります。ミノキシジルと併用できる代表的な薬には「プロペシア」と「ザガーロ」などがありますが、どちらも脱毛を抑制する効果をもつためです。
そのため、ミノキシジルをやめた場合でも増えた髪を維持できる可能性があります。ただし、ミノキシジルと違ってプロペシアとザガーロに発毛作用はありません。今よりもっと髪の量を増やしたい場合は、併用を継続するのが望ましいでしょう。
ミノキシジルを減薬するとどうなる?
ミノキシジルを減薬すれば、当然ながら発毛効果は落ちるため、現在の毛髪の状態を完全に維持することは難しくなる可能性があります。
ただし、使用を完全に中止してしまう場合と比較すると、変化は穏やかに現れる傾向があります。変化は個人によっても違うため、慎重な判断が必要です。
ミノキシジルをやめていいタイミング
ミノキシジルをやめたいと感じたら、以下の4つのタイミングで検討するといいでしょう。
それぞれ解説していきます。
副作用がひどいとき
副作用がひどく現れたときは、服用中止を視野に入れて検討しましょう。
ミノキシジルでもっとも多く報告されている副作用はかゆみや発赤などの皮膚症状ですが、動悸や息切れなどの心血管系の症状や肝機能障害などが起こる可能性もあります。
半年以上継続しても効果が出ないとき
ミノキシジルを半年以上使用しても効果を感じられない場合は、中止を検討してもよいでしょう。
一般的に、ミノキシジルは3~6ヵ月で治療効果を感じることが多いため、半年以上継続しても効果が出ない場合は体質と合っていない可能性があります。
薄毛の症状が気にならなくなったとき
薄毛が気にならなくなるほど改善した場合は使用中止を検討できます。
AGAは進行性の脱毛症であるので完治することはありませんが、納得のいく結果が得られたら治療をやめることも一案です。
しかし、やめることで薄毛が再発する可能性があるため、リスクな面も考慮に入れて検討しましょう。
金銭的に負担を感じるようになったとき
金銭的に負担を感じる場合も中止してもよいでしょう。
ミノキシジルを使用したAGA治療の相場は、1ヵ月あたり5,000~15,000円程度かかります。人によっては毎月支払い続けるのは負担に感じてしまう場合もあるはずです。
生活状況に応じて負担を感じるようであれば、他の治療方法がないか検討してみましょう。
ミノキシジルをやめる際の注意点
ミノキシジルをやめる際は自分だけで判断せず、必ず医師に相談してから中止するようにしましょう。独断で薬の量を調整すると重篤な副作用が現れたり、これまで積み重ねた治療が無駄になってしまったりする可能性があります。
中止・減薬・併用いずれの場合においても、必ず担当医に確認したうえで実行に移してしてください。