亜鉛は髪の健康維持に関わる栄養素として知られています。
もちろん、特定の食べ物だけで薄毛を治療することはできません。AGA(男性型脱毛症)の改善には、医学的なアプローチが必要です。しかし、健康な髪を育てる土台となるのは、日々の食事から摂取する栄養素です。
そこで本記事では、亜鉛が体内でどのような役割を果たしているのか、そして不足するとどのような影響があるのかについて解説します。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状や治療法については必ず医師の診察を受けてください。効果には個人差があります。
薄毛・AGA治療の症例写真
亜鉛の摂取で髪の毛が伸びるって本当?

まず結論からお伝えすると、亜鉛を摂取するだけで、すぐに髪が伸びたり、AGA(男性型脱毛症)が治ったりするという医学的な根拠はありません。
しかし、亜鉛は髪の主成分である「ケラチン」というタンパク質を合成するために必要な栄養素です。
もし亜鉛が不足してしまうと、健康な髪を作るための材料が足りなくなり、髪の成長に影響が出る可能性があります。
タンパク質合成を助ける役割

私たちが食事から摂ったタンパク質は、一度アミノ酸に分解され、体内で再び必要なタンパク質(髪の毛など)に作り変えられます。
この再合成の過程で、亜鉛は酵素の働きを助ける「補酵素」として重要な役割を果たしています。つまり、亜鉛は髪を作る工場の「潤滑油」のような存在と言えるでしょう。
亜鉛不足になるとどうなる?

亜鉛が不足すると、以下のような症状が起こる可能性があるとされています。
- 味がわかりにくくなる:食べ物の味を感じる力が落ちる
- 肌荒れ・皮膚トラブル:皮膚炎が起きやすくなる
- お腹を壊しやすくなる:慢性的な下痢になる
- 病気にかかりやすくなる:免疫力が下がり、風邪などをひきやすくなる
- 子どもの成長が遅れる:身長や体の発達に影響が出る
- 性的な発達の遅れ:思春期の体の発達に問題が生じる
日本では、点滴や経管栄養を長期間使っている患者さんや、亜鉛が少ない母乳で育った赤ちゃんで、これらの症状が報告されています。
参照:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2025年版)
亜鉛の摂り過ぎた場合のリスク
亜鉛の過剰摂取は銅欠乏などを招くおそれがあります。この銅欠乏は、SOD活性の低下(抗酸化力が弱まる)や鉄の吸収阻害を招くおそれがあり、貧血を起こすケースもあると報告されています。
また、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の低下を招く可能性も報告されています。
参照:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2025年版)
亜鉛摂取量の目安

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、各年代の男性に推奨される1日の亜鉛摂取量は以下の通りです。
【推奨される1日あたりの亜鉛摂取量】
| 年齢 | 男性 |
|---|---|
| 18~29歳 | 9.0mg |
| 30〜49歳 | 9.5mg |
| 50~64歳 | 9.5mg |
| 65~74歳 | 9.0mg |
| 75歳以上 | 9.0mg |
参照:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2025年版)
亜鉛を多く含む食べ物

亜鉛を多く含む代表的な食品は、以下の表の通りです。
【亜鉛を多く含む食品の例】
| 食品 | 亜鉛の含有量(100gあたり) |
|---|---|
| <貝類> かき くん製油漬缶詰 | 25.0mg |
| こむぎ [その他] 小麦はいが | 16.0mg |
| <貝類> かき 養殖 生 | 14.0mg |
| <畜肉類> うし [加工品] ビーフジャーキー | 8.8mg |
| <魚類> (さば類) ごまさば さば節 | 8.4mg |
| かぼちゃ いり 味付け | 7.7mg |
| <畜肉類> うし [ひき肉] 焼き | 7.6mg |
| <牛乳及び乳製品> (チーズ類) ナチュラルチーズ パルメザン | 7.3mg |
| <魚類> (いわし類) かたくちいわし 煮干し | 7.2mg |
| <コーヒー・ココア類> ココア ピュアココア | 7.0mg |
| まいたけ 乾 | 6.9mg |
参照:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
亜鉛の摂取に関しては当院にご相談ください
当院の食事改善相談サービスでは、髪の健康に関わるとされる食べ物・栄養素や、髪の健康に悪影響を与える可能性がある食べ物など、AGAに関係する食事改善についてお伝えしております。
なお、バランスの取れた食事は、髪と頭皮の健康の基礎ですが、すでに進行している薄毛やAGAに対しては、食事改善だけでは限界があります。「抜け毛が増えてきた」「生え際が気になる」といったお悩みがある場合は、医学的な根拠に基づいた治療が必要です。
当院では、一人一人の患者様に合ったプランのご提案を致します。まずは無料カウンセリングまでお気軽にご相談ください。
なお、当院では主成分に亜鉛を配合したサプリメント(栄養補助食品)としてDr.Zinc(亜鉛)を取り扱っています。