「最近つむじが広がってきた気がする…」
「つむじはげってどういう状態のこと?」
「自分でできる対策があれば教えて!」
そのように悩んではいませんか。
薄毛が進行すると目立ちやすくなってしまう「つむじはげ」。周りの人からは見えやすいのに自分ではチェックしにくいため、「気づいたときには進行していた…」なんてことも多いです。
そこでこの記事では、以下の内容を解説していきます。
- つむじはげの基準や見分け方
- セルフチェックのポイント
- メカニズムや原因
- 対策方法
少しでも気になっている方は、ぜひ最後まで読んでお役立てください。
つむじはげの基準は?見分け方
つむじが広がったと感じても、どこからが「つむじはげ」といえるのか判断しづらい場合も多いでしょう。実際、明確な基準がないのが現状ですが、つむじはげを見分けるポイントは以下の3つです。
- 頭頂部の地肌が透けて見える
- つむじ付近の毛が細く、短くなっている
- 毛の流れが分かりにくい
それぞれ順番に解説していきます。
頭頂部の地肌が透けて見える
頭頂部の地肌が透けて見える場合は、つむじはげの可能性があります。通常、つむじの中心部分は地肌が見えるものですが、周辺や頭頂部の地肌まで透けている場合は毛量が減っている可能性があります。
手鏡を使ったり、ご家族に見てもらったりして、頭頂部をチェックしてみてください。
つむじ付近の毛が細く、短くなっている
つむじはげの初期症状として、つむじ周辺の毛髪が徐々に細くなったり、短くなったりすることがあります。ヘアサイクルが乱れることで、髪の毛が十分に成長できずに抜け落ちてしまうためです。
「つむじ周辺のボリュームが減ってきた」、「洗髪中に細く短い毛がたくさん抜けるようになった」などと感じてきたら、つむじはげの可能性があります。
毛の流れが分かりにくい
つむじ周辺を観察したときに「毛の流れが分かりづらい」と感じたら、つむじはげの可能性があります。正常ではつむじを中心に右回り、もしくは左回りに毛の流れがはっきりと見てわかるものです。
全体的に下向きに髪が生えたり、つむじが大きく広がって見えたりしていないか観察してみましょう。
つむじはげをセルフチェックする際のポイント
つむじはげをセルフチェックするには、以下の方法で行うとよいでしょう。
- 鏡を使って確認する
- スマホを使って定期的に撮影する
頭頂部は直接自分で確認するのが難しいですが、触れた感覚だけでなく鏡を使って目視で確認するようにしてください。観察するときには毛のボリュームや頭皮の見え方、頭皮の状態をチェックしましょう。
スマホのカメラなどで定期的に記録すると時系列での比較も簡単に行えます。過去と比べてつむじが大きくなっていたり、ボリューム減って見えたりする場合はつむじはげが進行しているかもしれません。少しでも気になった場合は早めに医療機関で相談してみましょう。
つむじはげが起こる仕組み
つむじはげが起こる仕組みには「ヘアサイクル」が大きく関わっています。正常な場合、髪の毛は「成長期」→「退行期」→「休止期」のサイクルで新たな毛が作られ、古い毛は抜け落ちていきます。
しかし、男性ホルモンの影響をとくに受けやすい頭頂部は、ヘアサイクルが乱れると成長期が短く、休止期が長くなります。この結果、毛髪は成長しきる前に抜け落ち、新しい髪も生えてこなくなるため薄毛が進行してしまうのです。
遺伝
薄毛は遺伝による影響を受けやすいことが研究によって分かっています。家族内に薄毛の方や脱毛症の方がいる場合は、つむじはげになるリスクが高いといえるでしょう。
とくに、母方の祖父・曾祖父が薄毛だと子どもも薄毛になる可能性が高いとされています。具体的に、多くの薄毛の原因とされるAGAでは、母型の祖父が薄毛の場合で約75%の確率で遺伝するという報告もあります。
AGA
AGAとは、男性ホルモンである「ジヒドロテストステロン」が過剰に分泌されることで起こる脱毛症であり、とくに頭頂部や前頭部の薄毛が進行しやすいのが大きな特徴です。AGAの発症率は20代で約10%、30代で約20%、40代で約30%とされているため(男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)、若い方でもAGAによるつむじはげになる可能性があります。
AGAは進行性の病気であるため、現在の医学では根本的な改善が難しく、対策するには早めの治療が必要です。
生活習慣の乱れ
偏食や睡眠不足、運動不足などの生活習慣の乱れもつむじはげに影響します。外食やインスタント食品ばかりを摂取していると栄養バランスが崩れ、毛髪に必要な栄養が供給できない可能性があります。
また、睡眠不足や運動不足は成長ホルモンの分泌を低下させ、血液の流れも悪くするため薄毛や抜け毛の原因になります。過度な飲酒・喫煙も頭皮の毛細血管へ悪影響を与えるため、注意が必要です。
ストレス
過度なストレスは自律神経を乱し、頭皮の血行を悪化させてしまいます。血流が悪くなると髪に十分な栄養を届けられないため、抜け毛や薄毛の原因に。
また、ストレスはホルモンバランスも乱れさせるため、ヘアサイクルにも悪影響を及ぼします。薄毛が気になる方は仕事や日常生活でのストレスをため込まないように注意しましょう。
病気の治療による影響
病気の治療や薬の副作用によって薄毛になってしまうことがあります。例えば抗がん剤は、脱毛を引き起こすことでよく知られています。
短期的な治療であれば元通りに髪が生えてくることが多いですが、長期間となると治療後も改善しない場合もあるため対策が必要となります。対策するときには自分一人で判断せず、必ず医師に相談するようにしましょう。
つむじはげの治し方
つむじはげの治療法は原因によって異なります。AGAが原因の場合、進行性の脱毛症のためセルフケアでの改善は期待できません。そのため専門医のいるクリニックで適切な治療を受ける必要があります。
クリニックでは個人の症状や目的に合わせて薬物治療や外科的治療を組み合わせて治療を進めていきます。脱毛抑制や発毛促進効果のある薬を服用する方法や、植毛などの治療法が一般的です。
一方、後天的な理由でつむじはげが進行してしまった場合はセルフケアでも改善が見込めるため、次に解説している方法を参考にしてみてください。
生活習慣を見直す
まずは食事、睡眠、運動などの生活習慣を見直しましょう。バランスの良い食事は毛髪を健やかに成長させてくれるだけでなく、頭皮の健康状態も良好に保ってくれます。
食事の際は毛髪の成長に不可欠なたんぱく質やビタミン、鉄分、亜鉛などを意識的に摂取するとよいでしょう。過度な飲酒や喫煙は、頭皮への血流を悪くする可能性があるため控えることをおすすめします。
また、十分な睡眠と運動習慣を取り入れることで、成長ホルモンの分泌量を増やし頭皮の血行も良くなります。強くコシのある毛髪を増やすためにぜひ日頃から取り入れてみてください。
頭皮を清潔な状態に保つ
日頃から頭皮を清潔に保つことも大切です。頭皮の汚れや皮脂は毛穴を詰まらせたり、細菌を増殖させたりする原因となるため、毛髪の成長を阻害する可能性があります。
洗髪するときには頭皮への刺激が少ないシャンプーでやさしく洗いましょう。爪を立てたり、ゴシゴシ強く洗ったりするのはNGです。
しっかりとすすぎ洗いをしたあとは清潔なタオルで拭き、すぐにドライヤーで乾かすようにしてください。頭皮環境を清潔にすることで、つむじはげの改善が期待できます。
ストレスをためない
ストレスは自律神経を乱れさせ頭皮の血行を悪くするため、定期的にリフレッシュすることが大切です。リラックスする時間をもつことで、自律神経だけでなくホルモンバランスも整うため、薄毛の改善が期待できます。
趣味や適度な運動など、自分に合ったストレス解消法を取り入れるとよいでしょう。とくに定期的な運動は全身の血流をよくし、心身ともに健康に導いてくれるためおすすめです。